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「日本初」「業界初」を、次々と。アタラの歴史は、デジタルマーケティングの歴史そのものだ

※この記事は若手社会人向けキャリアアップ支援サイト「Liiga」に掲載されたCEO杉原インタビュー記事(2021年12月10日公開)の転載です

デジタルマーケティングの世界でトッププレーヤーを目指すのなら、アタラ以外の選択肢はない。それが、アタラ合同会社のCEOである杉原剛氏のお話を聞いた素直な感想だ。

業界の黎明(れいめい)期からさまざまな経験を積んできたメンバーの存在。おそらくはアタラにしか来ないであろう難度の高いプロジェクトの数々。個々人の働きやすさやキャリア構築が徹底的に考慮された組織体制。ここには、成長に必要なあらゆるものがそろっている。この領域に少しでも興味のある方には、ご一読いただきたい。

Webマーケティングの黎明期から、業界をリードし続けてきた

――緊急事態宣言は明けましたが(※2021年11月取材)、オフィスにいらっしゃるのは杉原さんおひとりですか?

杉原:そうですね。自宅やカフェなど、みんな好きな場所で働いているはずです。

アタラでは、創業時からリモートワークを実践しています。根底にあるのは「それぞれのライフスタイル、ライフステージに合った働き方を体現する」という考え方。僕はアメリカのオレゴン州で育ったのですが、新型コロナウイルス禍になる前は1カ月ほどオレゴンに戻って現地で仕事することもよくありました。奥さんが里帰り出産をする際に、一緒についていってリモートで働いているメンバーもいましたね。

感染症が流行してからは、電車に乗ってほしくないのでオフィスは基本クローズとし、代わりとして主要エリアにいくつかのサテライトオフィスを契約しています。自宅、カフェ、サテライトオフィス、旅先。自分がやりやすい場所で自由に働いた方が圧倒的に生産性が高いことも、この十数年でアタラが証明してきました。

ただし、これだけ自由度が高い環境は、一人ひとりが自分を律することのできるプロフェッショナルでなければ成立しません。だからこそ当社では「職人集団」という言葉を掲げ、常に自らの領域で最高の結果を出す意識を持ち、自分自身を高め続けることを大切にしています。

――アタラさんの創業は2009年ですよね。その当時からリモートワークを導入していたとは、ものすごく先進的ですね。

杉原:実を言うと、独立当初は私一人でやろうと思っていたんですよ。だからそこまで明確な思いを持って時代を先取りしていたわけではありません。ただ、想像以上に顧客ニーズが高かったのと、アタラのミッションやビジョンに共感してくれるメンバーがどんどん仲間になってくれて。今のようなチーム体制になるとは想像していませんでしたが、とてもうれしい展開です。

――創業時の背景や思いについて、詳しくお聞かせいただけますか?

杉原:私自身は2000年代初頭からデジタルマーケティングの業界に携わっています。オーバーチュア(現ヤフー)とGoogleの両社で、検索連動広告の営業戦略を担当していました。現在はさまざまな広告プラットフォーマーが存在していますが、今の日本で標準となっている広告主戦略、代理店戦略の原型作成に携われたことは幸運だったと思います。

日本でオーバーチュアの検索連動広告がサービスインしたのは2002年の12月です。当時はアメリカからWeb集客の決定版がやってくるということで、本当に優秀な方々が業界内にひしめいていました。検索エンジンって、何かを探したい、調べたい、買いたいという生活者の意図がダイレクトに反映される世界なんですね。私もそうした時代の空気を感じられる環境や、マッチングのアルゴリズムに大いに興味を持ちました。今でも検索エンジンは大好きですね。

ただそこから10年近くが経過して、サービス内容も非常に複雑化し、検索広告でなかなか効果が出せないという企業も多くなってきました。一方で私はといえば、Googleの商品については詳しくご教示できましたが、広告主からすればそれがすべてではありません。

マーケティング全体を見据えた上で、プロセスの見える化や効率化を実現しながら高い成果を上げていく。それこそが広告主の求める結果です。そうしたソリューションを提供するためには、独立してコンサルティング会社を立ち上げるのが最適だと判断し、アタラを創業することを決意しました。

まだ世の中にない、でも、あったらみんなが助かるものを

――先ほど「アタラのミッション・ビジョンに共感してくれる仲間が増えた」というお話がありました。具体的にはどんなミッションを掲げているのでしょうか?

杉原:ミッションは、「ATARA(新)しいもの」「ATARA(新)しいアイデア」「ATARA(あったら)いいな」を実現すること、です。お察しの通り社名とも関連しているので、これは創業時に私一人で考えました。ビジョンやバリューも一緒に作成したのですが、人数が増えてきたタイミングで当時の全メンバーとともに合宿をおこない再検討し、現在の言葉に収斂されています。ビジョンとバリューの詳細については、よろしければ当社のHPをご参照ください。


――実際にこれまで生み出してきた新しいものやソリューションについて、可能な範囲で教えてください。

杉原:アタラの歴史を振り返れば、そんなことばかりやってきましたね。たとえば、アトリビューションという概念を日本に持ち込んだのも、私たちだと言って差し支えないでしょう。

それ以前は、コンバージョン(購入や申し込み)に至る直前のアクションしか見ていない企業が大半でした。しかし、これだけ情報があふれている時代において、1度の接点で購買を決めるユーザーはほとんどいません。何度も繰り返される検索や検討行動において、どのアクションがどれぐらい最終的な購買に貢献しているのか。それぞれの貢献度を評価・可視化するプロセスがアトリビューションです。業界内では、「アトリビューションといえばアタラ」だと言ってくださる方も多いのではないでしょうか。

他にも挙げていくとキリがありませんが、システム同士のAPI連携を駆使したレポーティングツールを開発したのもアタラが最初だと思います。オーバーチュアやGoogleにいたころの最大手クライアントは、何百万個というキーワードに網を張っているわけです。そのすべてのキーワードに対して広告文やLPを個別に作って、随時効果検証しながら改善するなんて、人間による手作業では到底実現できません。

せっかくone to oneに近いマーケティングを実現できる土壌があるのに、複雑すぎて人の力ではツールを使いこなせない。マーケターを志して広告代理店に入ってきた優秀な若者たちが、手作業の運用に疲弊して業界を去っていく姿もたくさん見てきました。そうした課題を解決するために自動のレポーティングツールを開発し、現在も数多くの顧客に導入いただいています。

――本当に「業界初」や「日本初」をたくさん生み出してきているのですね。

杉原:インハウス支援コンサルティングもそうですね。デジタルマーケティングを「自分ごと化」するための支援メニューを多数提供していますが、これも我々が最古参です。

外部の広告エージェンシーをまったく使わなくなるというわけではありませんが、これだけビジネススピードが加速している現代においては、社内にプロフェッショナルがいなければ対応しきれないケースも多くあります。インハウス支援は、毎日のようにお問い合わせをいただくほど注目の領域です。

アタラは、私を含めてGoogleやFacebookの“中の人”だったメンバーが多いので、プラットフォーマー側の思考回路を深いところまで理解しているんですね。なぜこういう入札制度になっているのか、マッチングのロジックはどうなっているのか。通常のエージェンシーはそこに対して対価を受け取っているのであまり明かしたがらない部分ですが、我々はすべて顧客自身でやってもらうことを目指しているので、洗いざらいお伝えしています。

そもそもプラットフォーマー側の知見を持っている企業も多くないですし、そうした考え方を提供する企業も存在しない。結果として、インハウス化を進めようとする企業の大半が、アタラに相談してくださるという状況が生まれているのだと思います。

どの領域で尖っていくのか。自分自身の思いを基に、進むべき道を決めていく

――インハウス、つまり広告主側で完結できるようになると、貴社の仕事が減ってしまうことはないのでしょうか?

杉原:それは本当によく聞かれる質問ですが、幸いなことに減ってはいません。先ほどもお伝えした通り新規のお問い合わせも非常に多いですし、デジタルマーケティングはとにかく変化が激しいので、インハウス化した1年後に再度新たな領域をトレーニングしてほしいというリピートのご相談を受けることもあります。

あまり大きな声では言えないのですが、広告主だけでなく、サービス提供側である広告代理店さんもアタラのクライアントです。最新ナレッジの講習に加えて、組織づくりや評価制度に至るまで我々がお手伝いしています。

――デジタルマーケティング業界において、アタラは唯一無二の存在なのですね。

杉原:運用型広告コンサルティング、インハウス支援コンサルティング、レポーティングツール「glu」、そしてBIコンサルティング。現在のアタラは大きく分けると4つのソリューションを提供していますが、それぞれのサービス単位で部分的に競合する企業は出てきています。ただ、あくまで部分競合であり、まったく同じビジネスを展開している会社に出合ったことはありません。

会社としての立ち位置がオンリーワンだという事実は、そのまま個々人の成長にもつながっています。公開できない事例も含めて、アタラにしか来ないような相談事や案件がとにかく多い。まだ誰もやったことのない、チャレンジングで難しいプロジェクトに取り組むからこそ、成長スピードも上がるわけです。もちろん最終的には個々の思いや努力次第ではありますが、業界の第一人者になれる環境は整っています。

当社のバリューには、チャレンジ精神やチームワーク、Professionalといったワードに加えて、「正しいと思ったことを正しいと言える環境であろう」という一文が入っています。これは私ではなく社員から出てきた言葉なのですが、こうしたカルチャーも新人や若手社員の成長に寄与していますね。

――それは具体的にどういうことでしょうか?

杉原:正しいことは正しいと、分からないことは分からないと率直に言い合える環境なので、心理的な安心感があるようです。新しく入社してくれた社員も、すぐに積極的に発言してくれるようになりますね。

アタラでは、創業したころから「個々人が望む領域」において成長していく、尖っていくというマインドを大切にしています。会社として「あなたはこれをやりなさい」と言うことはありません。自主的に自分の進む道を決め、それぞれが正しいと思うことをやり続けていく。もちろんただ放置するわけではなく、現時点で足りない部分は周りがサポートしながら埋めていきます。

アタラ道場という社内勉強会も好評です。毎週1時間のレクチャーをおこなうのですが、道場の師範、つまり講師は固定ではなく、社員の持ち回り制なんですね。教わる場として活用するだけでなく、自分が講師を務めることで自らのアイデアや考えが再整理される効果もあります。数年前からは勉強会の動画を撮影して社内のプラットフォームにためていますから、何かあったらそれを見直すことも可能です。

――その動画、研修のコンテンツとして販売できそうですね。

杉原:確実にニーズはあると思いますよ。アタラの社内には、そうした勉強会のコンテンツや未公開のプロジェクト事例など、ここにしかないノウハウや知見がたくさんあります。また、広告運用やマーケティングに関するメディアで記事を執筆する機会や、業界のカンファレンスにスピーカーとして招かれるケースも増えてきました。新しいことへのチャレンジが好きで、自ら決めた領域で第一人者になりたいという方にとっては、自分を磨く最適な場だと考えています。

キャリアの転換点や人生の岐路に立つときは、誰しも不安を覚えるでしょう。ですが、先々のことに思い悩んでいるぐらいなら、まずは一歩を踏み出してみてほしい。「~といえば○○さん」と自他ともに認められるポジションを作り上げれば、この先どんな環境にいっても必ず活躍できるはずです。そんな自分を、アタラで作っていきませんか?興味を持っていただけたなら、気軽にご連絡ください。ぜひ一度、お話しできればと思います。

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