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Web広告シミュレーション、AWS・GCPざっくり説明:ナレッジハイライト2024年1月号

アタラ合同会社マーケティングチームです。

アタラでは、「アタラ道場」という勉強会を開催しています。この勉強会では、広告プラットフォームのアップデートについての共有や、昨今のマーケティングトレンドに留まらず、メンバーそれぞれの強みを活かしたナレッジの共有を、毎回一人のコンサルタントが「師範」となって持ち回りで行っています。

各回の様子を、各道場の担当師範からダイジェストでお伝えします。

Web広告シミュレーション(担当師範:箕浦)

この回は組手形式での実施でした。組手形式とは、師範が出したお題に対して、参加者とともに考え、議論するものです。

内容としては、以下の与件をもとに、Web広告の配信シミュレーション作成について、事前に私の方で考えた方法に対して、道場参加者にもっと効率的な方法はないかを相談するというものでした。

  • 与件

    • 予算:1,000万円/月

    • 目標コンバージョン数:4,000件

    • シミュレーションの期間粒度:日別

    • その他

      • 配信費用について、平日と土日で傾斜をつける

      • 平日は多め、土日は少なめ

      • 1日~20日までに全体予算の90%を使用

      • 21日~31日までに全体予算の10%を使用

特にややこしかったのは、1日~20日までに平日、休日それぞれいくら使用するかを関数を用いて求める箇所でした。

私は、以下のように連立方程式を立て、

上記で立てた連立方程式を、以下のように二つの関数を用いて求める手法をとりました。

これはこれで体系化されていたのですが、Excelで二つの変数の解を求める箇所がなんとも小難しくなってしまう問題はありました。

上記を道場参加者に相談したところ、「手順4」と記載の②の式について、変数どうしの比率から求めているのであれば、すぐにxまたはyを消去することで、連立方程式として扱う必要はないかもしれない、というアドバイスをもらえ、より簡素にシミュレーションを作成するきっかけが得られました。

まとめ

私の道場では、師範が得た知見を道場参加者に講義するという形式での実施が多かったのですが、今回は組手形式をとりました。道場の師範、そして参加者がともによりよい知見を獲得できる場だということを改めて実感できた非常に良い回でした。

AWSとGCPをざっくり説明(担当師範:澤田)

今やいろいろな場面で利用されるAWS(Amazon Web Service)とGCP(Google Cloud Platform)について、「インフラのプラットフォームだろう」というなんとなくのイメージしか持っていないであろう方々に向けて、大まかにそれぞれのサービスの特徴について稽古しました。

AWSのざっくりとした特徴

AWSは各種インフラを提供していて、その種類は240種類以上もあります。
代表的なサービスはEC2、S3、Lambda。基本的には、ITサービスに関わるインフラ面をほぼ網羅しています。

サービスが次々と増えていますが、サービス領域が広がっていっているというよりは、既存のサービス領域に対して細分化されたサービスが生まれている傾向があるように思われます。細分化されることで細かい設定が可能となり、かゆいところに手が届くようになりましたが、反面、専門的な知識が必要な場面が多くなり、それなりに事前に勉強をしておく必要があります。

GCPのざっくりとした特徴

GCPは、Google Workspace+インフラを提供しています。提供サービスの種類は165種類以上あります。代表的なサービスはBigQuery。

インフラ面に関しては多種多様にそろえているというよりは、基本的なものを押さえており、主となるサービスはGMailやスプレッドシートなどを有したGoogle WorkspaceとBigQueryという印象です。

AWSと異なり、インフラサービスを拡充させるというよりは、必要最低限だけに留め、設定内容も最低限に押さえ、あとは自動(もしくはデフォルト設定)でやってくれるようなイメージです。細かい設定はできない代わりに、学習コストは低くて済み、導入ハードルは低いかと思います。

AWSとGCPどっちが良いのか

大規模に利用・細かくいろいろな機能拡張していく想定ならば、AWSの方がのちのち困らないのではないかと個人的には思います。しかし、もしシステムの一部にGoogle Workspaceとの連携がある場合は、GCP内でのGoogle Workspaceサービス連携は比較的シームレスなので、GCPから検討を始めてみるほうがよいかと思います。

セキュリティ要件やシステム要件が細かい場合は、AWSの方が対応できる範囲が広く、適していると思わます。一方で、例えば、GA4(Google アナリティクス 4 )のデータを連携する必要がある場合は、AWSから直接GA4データを取り込むよりも、GA4のデータをBigQueryに吐き出し、BigQueryとAWSを連携したほうが設計や後々の運用面でも楽だったりします。

BigQueryは広くいろいろなユーザー/システムに利用されているため、BigQuery側でも他システム側でも連携手段を用意しているケースが多いです。

したがって、Google Workspaceとの連携のみならず、他システムとAWSとの連携の橋渡しとしてBigQueryを利用したり、または、データの格納場所はBigQueryに集約して、他システム側から取り出しやすい環境にするという考え方もあります。

結局はシステムの要件次第になります。使い慣れた方に寄せるのも、併用してみるのも、興味があるサービスを使ってみるのも、どれも間違いではありません。開発難度と運用難度を鑑みてどうするかを考えるため、一律に、どっちがどうというものではありません。結局は、作るシステムと、利用するユーザー次第で、答えは変わってくるものになります。


アタラにはこうしたナレッジを共有する機会が非常に多くあります。今回の投稿を通じて少しでも興味を持っていただけると嬉しく思います。

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