Fitbit×Alexaスキル×ChatGPTで自宅の業務環境を楽しく/Yahoo!広告 スクリプト/ECの検索と検索広告/ハピネスを提供するには:ナレッジハイライト2023年4月号
アタラ合同会社マーケティングコンサルティングチームの神岡です。
アタラでは、「アタラ道場」という勉強会を開催しています。この勉強会では、広告プラットフォームのアップデートについての共有や、昨今のマーケティングトレンドに留まらず、メンバーそれぞれの強みを活かしたナレッジの共有を、毎回一人のコンサルタントが「師範」となって持ち回りで行っています。
今回は2023年3月に実施した「アタラ道場」を振り返ります。
自宅の業務環境を楽しくしたい
この回は児玉師範による、「自宅の業務環境を楽しくしたい」という講義でした。
昨年、アタラメンバーには健康管理ができるスマートウォッチ「Fitbit」が会社から配布されました。Fitbitのデータを使ってBIツールDomoの研究を進めるため、そして、社員の健康意識向上のためです。
このFitbitを使って毎日をちょっと楽しく・楽にする方法を、機能開発のデモ画面を見せていただきながら伺いました。
児玉師範「Alexaスキルを使ったら話し相手ができました」
Alexaスキルを使うとFitbitとお話ができるようになるという、とてもわくわくする内容でした。Alexaスキルとは、Amazonが提供する音声アシスタント「Alexa」に対して、さまざまな機能を追加することができるアプリのことです。そして、後半では話題のChtaGPTも登場し、とても盛り上がりました。
Alexaスキルって作るの難しそうだし、時間がかかりそう…そんなイメージですよね。まずは、Alexaスキルの作り方を教えていただきました。
Alexaスキルを作る方法
Alexaスキルを作るには、まず三つアカウントを作成します。
Amazonアカウント→Alexaスキルを使うのに必要
Amazon Developersアカウント→Alexaスキルを作るのに必要
Voiceflowアカウント
Voiceflowとは、ノーコード開発ツールです。なんとこれら三つのアカウントを作成後、Voiceflowを使えばノーコードで会話型アシスタントが作れるとのこと。
管理画面を見ながら、作成方法を伝授いただきました。行動と対応音声がセットになっているカードを作成して、行動してほしい順番に線でつないでいきます。
感覚的に操作すれば作成できそうな、シンプルで分かりやすい画面でした。
会話も応答次第で、別の回答をしてくれるような作りにもできるようです。
しかし【これだけでは、会話は続きませんよね?】という師範からの問いかけ。
確かに、会話というより、こう言われたらこうという音声が返ってくるだけの形です。
アレなら対話型のコミュニケーションが取れるはず!
確かに、今、会話と言えばChtaGPTですよね。
ChatGPT アカウントを利用する場合は追加で二つのアカウント作成が必要になります。
Amazonアカウント
Amazon Developersアカウント
Voiceflowアカウント
Make アカウント←New
ChatGPT アカウント←New
今回はMakeというツールを使用して作成するとのこと。Makeとは、ノーコードで異なるWebサービスやアプリケーションを連携させ、タスク自動化を行うツールです。かわいい画面で、安心しました。
させたい行動や会話の項目を埋めて、線でつなぐと動いてくれます。
稽古中、ChatGPTでは「「あなたは○○です」と立場を指定することがChatGPT使うときのTIPSとして最近話題になっています」というコメントから、“芸能人を設定した”“とあるスペシャリストを設定しているのを見たことがある”“とあるキャラを設定したことがある”と盛り上がりました。
稽古の際は、ChatGPTにマリー・アントワネットになってもらいました。
ChtaGPTだけではなくさまざまなAlexaスキルを作ることができるので応用できるそうです。
人間同士の会話だけではなく、AlexaスキルやChatGPTを使ってFitbitとも会話をすることで、業務環境が楽しくなるだけでなく、仕事もはかどりそうですね。
Yahoo!広告 スクリプト機能についての共有
この回は箕浦師範による「Yahoo!広告 スクリプト機能でできること」でした。2023年2月にリリースされた「Yahoo!広告 スクリプト」について、利用用途や注意点を中心に、実際のコードや、師範自ら実装してみた業務の自動化について稽古いただきました。
Yahoo!広告 スクリプトとは何か?
Yahoo!広告 スクリプトは、Yahoo!広告の入稿や配信設定変更、レポート作成を自動化できる、JavaScriptベースの自動化支援ツールです。Google ドライブ、Google スプレッドシートと連携したデータ入出力、Slackメッセージやメールの送信、Yahoo!天気・災害の天気予報データに基づいた広告配信などにも対応しています。
※参考リンク:
つまり、APIと比較して、はるかに少ない工数(エンジニアリソース)であらゆる作業を自動化できる機能だそうです。
利用用途
例えば、Yahoo!天気・災害など外部サービスのデータを利用して特定の広告の配信を切り替え、その操作が正しく実行されたか通知する、といったことができるようになるそうです。
その他にも以下の操作が可能とのことです。
検索クエリのキーワード/対象外キーワードへの追加
配信オン/オフの切り替え
入札価格調整率の変更
クリエイティブの切り替え
ターゲティングの変更
ラベルの付与 など
管理画面で行える操作は、Yahoo!広告 スクリプトで対応可能のようです。
注意点①
Yahoo!広告には「自動運用ルール」機能があり、簡単に設定できるます。そのため、Yahoo!広告 スクリプトは逆に手間な場面が発生する可能性があります。
自動運用ルールでできることの例は以下のとおりです。
効果の低いキーワードの配信停止・対象外キーワードへの追加
効果の高い検索クエリーのキーワード追加
キャンペーン日額予算の変更
広告グループ入札価格の変更
キーワードの入札価格変更 など
※参考リンク:
注意点②
Yahoo!広告 スクリプト機能の真価を発揮させるには、JavaScriptの知識は必要不可欠です。
サンプルスクリプトが用意されているものを使用するのであれば、JavaScriptの知識はなくてもなんとか利用できそうですが、サンプルで用意されているものは、「自動運用ルール」でも代用ができる簡単操作が多いようです。
そのため、「スクリプト機能の真価を発揮させるには、自分でスクリプトを書く力が必要だと考えるとJavaScriptの知識は必要不可欠だと言えそうですね」と、師範はおっしゃっていました。
※参考リンク:
当該機能を使う場合は、以下が参考になります。
※参考リンク:
稽古中には、「エンジニア不要=ノーコードではない」という意見が出たり、「スプレッドシート対応してるならGoogleから横展開できそう」など、活発に意見交換が行われました。
ECの検索と検索広告やってたお話
この回は澤田師範による「ECの検索と検索広告やってたお話」でした。前職でECの検索機能のPMをされていた澤田師範が、検索広告機能の内部的な仕組みについて、専門外の門下生にもわかりやすく説明していただきました。ECの検索ということで、お目当てのものを手に入れるためのTipsが飛び交うなど、とても盛り上がった会になりました。
ECの検索サービスがやっていること
検索スピードやあいまい検索に対応できるよう、形態素とインデクシングを行っている
※形態素とは、意味ある単語に切り分けて適合する形に整えること
※インデクシングとは、形態素された単語ごとに、何行目にあるか(商品IDが何か)まとめること
検索精度を調整することで、適合ランクの調整やノイズの除去などに対応している
パーソナライズで、購入履歴・閲覧履歴・男女属性・年代などに対応できる
EC内の検索広告とは
検索結果一覧に「PR」と記載して掲載される広告のこと。
広告用の写真を使っているわけではなく、通常商品と同じものを載せているのでユーザー側は違和感がなく、ショップ側もわざわざクリエイティブを作成する必要がありません。PRがクリックされたら掲載ショップからモール運営会等に広告料を支払う仕組みになっています。
表示方法や課金方法などの仕組み
PR候補の抽出には検索機能を使用しますが、プラスしてCTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)、CV数(コンバージョン数)に重みを付けていたりするそうです。
課金方法は固定または一定範囲(10~20円の間のような形)を使用していたようですが、競争入札に変更されたそうです。師範によると「PRに関連の低いものが出たり、同じメーカーで占有されるのを防ぐためかもしれない」とのことでした。競合について
国内だけだとEC内の検索広告の市場が小さく、ブルーオーシャンというよりはブルーレイクだとおっしゃっていました。
師範からは「検索は奥深いのになかなか伝わらない。広告だと目に見えて毎月どのくらい売り上げたのか分かるけれど、検索だけだとどれだけ売り上げに貢献したかわからないからかもしれない」というお話もありました。
ハピネスを提供するには?
この回は神岡が「ハピネスを提供するには?」についてお話しさせていただきました。
日々の仕事のマインドについて共有しました。その中で、役割についてのパートを記載します。
役割を意識
組織の中ではさまざまな役割があります。
一つ目は、会社に対して上司(組織において自分より上位の役職に位置し、自分に対して指揮命令・監督などの権限をもつ人物のこと)や部下(ある人の下に属し、その人の命令を受けて行動する人)などの役職的な役割。
二つ目は、お客様に対して自身のスキル提供やレベルアップして今できる精一杯を提供(成長すること・教えること・学ぶこと など)することを日々こなす役割。
大きく分けて二つあると思っています。
そこで、あるテーマパークで取り入れられているグレードアップ制度を例に、役割について紹介しました。
お客様に対して、よりよいサービスを提供するために自身の役割を理解し、役割を果たすことが大切だと思います。
本質を考える
日々働く中でどんなことを意識して働いていくのかを考えたときに、Mission/Vision/Valuesを意識することだと思いました。
本質を大切にした一環した行動をとることが、「お客様に寄り添い、良きビジネスパートナーになろう」という、アタラで大切にしているバリュー(Values )につながるのではと思いました。
さいごに
今月も各師範より熱く稽古いただきました。師範の個性が光るアタラ道場でした。
来月のアタラ道場も楽しみです。