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Facebookのアップデートまとめ、OTT/CTV入門と日本のテレビ視聴トレンド:ナレッジハイライト2021年8月号

最近観た『ワイルドスピード/ジェットブレイク』がめっちゃ面白かった! 絶対映画館で観なきゃ損!と思っている、アタラ合同会社マーケティングコンサルティングチームの箕浦弘騎です。

今回は2021年8月に実施しました「アタラ道場」のふりかえり投稿です。

下記に記載の内容は、近年インターネット広告界隈ではかなりホットな話題を含んでいますので、是非参考にしてみて下さい。

◇2021年1月〜のFacebookのアップデートまとめ

同回は中川師範による、「2021年1月〜のFacebookのアップデートまとめ」についての講義でした。

中川師範は以前Facebookに勤めていたこともあり、日頃から社内向けに、Facebookに関する様々なアップデート情報を分かりやすく解説し、共有してくれています。

今回は、同回の中でも広告関連のアップデートに限定して下記に記載しています。

【1月】コンバージョンAPIの発表

運用型広告では、Cookieを用いてコンバージョン計測やリターゲティング、リマーケティング広告の配信を行っているのですが、このCookieには、個人がどのようなWebサイトを閲覧したのかというきわめて個人的な情報が詰まっています。現在の世界的なプライバシー保護の動きの中で、第3者が勝手に個人の情報を利用すべきでないという考えのもと、Cookie情報の利用制限、3rd Party Cookieサポート終了へと動いているのです。

そしてこのCookieの利用制限により、コンバージョンデータに漏れが生じ、運用型広告の成果を正確に把握できなくなる事象が発生しています。脱Cookieとなる別の方法で、コンバージョン計測ができるような対策が業界内で求められています。

FacebookによるコンバージョンAPIとは、まさに上記のCookieを用いずにコンバージョン計測ができるようになる新しい仕組みです。広告主のサーバーからFacebookの広告サーバーに、直接イベントを送信するため、コンバージョン計測の精度を高い状態に保つことが可能となります。

Facebook広告のコンバージョンAPIの詳細については下記を参照してみて下さい。

▽コンバージョンAPIについて
https://ja-jp.facebook.com/business/help/2041148702652965

【2月】ATT対策のプロンプトテスト開始

アップル社のATT(App Tracking Transparency)は、ユーザーのプライバシー保護を実現するためのフレームワークです。内容としては、異なるWebサイトやアプリをまたいでユーザーを追跡(トラッキング)するには、ユーザーの明示的な許可を得なければならないというものになります。これに対して下記のように、ユーザーに対して追跡の許可を求めるテストを実施したというニュースです。

2021年4月27日にはIOS14.5がリリースされ、ATT機能が実装されたことにより、ユーザーに下記のような許可を求める表示がされるようになりました。恐らく一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

このATTの実装以降、FLURRY社の調査によれば、リリース後の約3週間における、オプトイン率(IOSのアプリユーザーのうち、追跡を許可したユーザーの割合)は、11~15%の割合で推移していたそうです。つまり全体の約85%以上が、追跡の許可をしていないことになります。

【6月】リール広告の提供開始

リールとは、60秒以内の動画を楽しむことができるサービスですが、このリール動画の間に、最長で30秒の動画を配信できる広告がローンチしました。広告自体も通常のリール動画同様、ループ再生される仕様です。

▽リール広告作成方法
https://www.facebook.com/help/instagram/546362593027755

【8月】Instagram、Instagramショップのタブ内で広告の提供を開始

Instagramショップという、利用者の興味関心に合わせた商品、投稿が一覧となっているタブに、広告が掲載できるようになったというニュースです。

こちらに関しては、アタラのオウンドメディア内に記事を掲載しましたので、下記を参照してみて下さい。

◇OTT/CTV入門と日本のテレビ視聴トレンド

同回は高瀬師範による、「OTT/CTV入門と日本のテレビ視聴トレンド」に関する講義でした。

タイトルだけ見ると少々取っ付き難い感じがしますが、私たちの日常生活に深く結びついているテーマでした。それでは早速ふりかえります。

●OTTとは

オーバー・ザ・トップ(Over The Top)の略称であり、インターネット経由で配信される動画コンテンツを指します。これだけ聞くと難しいですが、普段皆さんが視聴しているであろう、下記サービスが該当します。

・YouTube
・Netflix
・Hulu
・TVer
・ABEMA
・Amazon Prime Video

●CTVとは

コネクテッドTVの略称であり、インターネットに直接接続されたテレビ、または外部デバイスを用いてインターネットに接続されたテレビのことで、上記OTTを視聴する手段にあたります。下記がCTVの例です。

・Xbox
・PlayStation
・Roku
・Amazon Fire TV
・Apple TV
・Chromecast

私も普段PlayStationでYouTubeやAmazon Prime Videoをよく観ています。コントローラーの真ん中にあるボタンを押せば、テレビの電源がオフの状態からでもPlayStationを起動でき、テレビの大画面でYouTubeを楽しめるので良いですよね。 

●日本における若者のテレビ離れとその要因

NHK放送文化研究所の調査によると、10~20代の約半数がテレビを見ていないそうです。これは2015年調査時から20ポイント前後減少しており、若者のテレビ離れが加速していることが伺えます。

私はテレビを観ますが、ものすごく真剣に見ているかというとそうではなく、何かしら他にやりながら観ることが多いです。

主な理由は下記だと思います。

・テレビ以外に楽しいコンテンツがある

地上波のテレビでは観られないコンテンツとして、Netflixではオリジナルドラマがあったりと、テレビ以外に自分が楽しめるデジタルコンテンツが多くあります。

・忙しい

自分の時間がなかなか多く持てない人にとって、テレビのように決まった時間に受動的に情報受け取る楽しみ方が不便というのもあると思います。
その点、YouTube等は空いた時間にすぐ観られますし、学習のためにそれらを活用している人は、倍速再生で観られます。

こうした現状を踏まえると、Comscoreによる、1世帯あたり1日3時間もの時間をOTTの視聴に費やしているという調査結果(注1)は自然なことのように思えます。

(注1)Angela,Rodriguez&Rachel,Gantz 2010;CTV Advertising: What Every Advertiser Needs to Know to Stay Ahead.(2021年11月12日閲覧)

●OTT/CTV向け広告配信について

OTTの視聴時間が伸びていることを背景に、YouTubeや民放各局のキャッチアップ配信(TVer等)の視聴者向けの広告在庫が増えています。

そして画面占有、専念視聴、音声ありという特徴からも、多くの広告主がOTT/CTV向けの広告配信において高い広告効果が期待できると思います。 

まとめ


近頃は単に新たな広告メニューがローンチするだけでなく、インターネット広告業界におけるプライバシー保護関連の動きに関するアップデートも多くあります。このアップデート適用漏れがあると、広告の配信ができなくなったりしてしまうこともありますし、求められる設定自体もやや複雑で、一人で行うには不安なときもあります。

ただアタラでは、各方面の情報のキャッチアップとその共有を積極的に行う仲間が沢山いますので、得た情報を着実に自身の担当案件に活かしていける環境があります。この投稿をきっかけに少しでもアタラに興味をもって頂けるとうれしいです。

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