アタラ合同会社 Official note
運用型広告の「業務効率」と「業務品質」を決定的に引き上げるキーとは何か?
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運用型広告の「業務効率」と「業務品質」を決定的に引き上げるキーとは何か?

アタラ合同会社 Official note

※本記事は2020年に運用型広告レポート作成支援システム「glu(グルー)」サイトのコラムに掲載したものを加筆、アップデートしたものです。

孫正義さん「AIは人間の仕事を奪うのか?」への返答

アタラの鹿毛です。ある講演の中でソフトバンクグループ創業者の孫正義さんが仰っていた内容に、とても共感するものがありました。

人間がやって面白いと思う仕事は人間に残る。
人間がやってしんどい / うんざりする、と思う仕事は
機械に置き換わっていく

仕事には、「面白くてのめり込んでいく仕事」と、「それに付随するしんどい/うんざりするが、せざるを得ない仕事」があるものと考えていましたが、面白い/面白くないで二分するこの考え方はシンプルで、腹落ちする見方だなと感じました。

というのも、機械学習を活用したツールや広告の管理画面上の機能を見ても手数の掛かる「しんどい」領域の自動化合理化が進む一方で、解釈やクリエイティブなど、人でしかできない「面白い」領域の鮮明化といった、2極化が際立ってきている、と感じていたからです。そうだとしたらAIや自動化は「面白い」を加速させるものであり、異形の姿を纏ってはいるが、痛みや非効率など「しんどい」を取り除く来訪神のようなもの、と思えるようになりました。

これは、私たちが取り組んでいるオンラインマーケティングや広告運用においてもしっかり当てはまると思いますし、アタラの運用型広告レポート作成支援システム「glu(グルー)」を作り進化させてきた背景、理由にも、実はこの考え方が流れています。

未だに「人間がやってしんどい / うんざりする」事を人の手で行っている

自分がネット広告、運用型広告に関わり始めた20年前は、レポート・入札・広告のカバレッジなど運用型広告にかかわる全てが手作業の時代でした。だいぶ時間が経ち、これらの大部分は自動化・AI化しました。

しかし、未だにレポート・ダッシュボードの前作業部分や正規化など、「人間がやってしんどい/うんざりする」ことを人の手で行っているケースが多く、むしろどこかに「しんどい/うんざりする」ことを代行する対価としてお代をいただいているという感覚が、運用者にも経営(マネジメント)にもあるのではないか?と思えるところがあります。

クライアントが求めているものは成果であり、それを生み出す有用な示唆、洞察、アイデアです。しかし、もし「人間がやってしんどい/うんざりする」ことを人の手で行うことに自分(自社)の存在理由と提供価値を見出しているようであれば、それはとても危険なことだと感じます。

gluのお問い合わせからお話させていただく中でも、機械化、自動化はまだまだ浸透しておらず、あらゆる領域やタスクでExcelベースの手作業での対応をされているケースが目立ちます。また自動化による効率化の話に対して、今までその作業に従事されていた方はどうなるのか、暗に「自動化は雇用を奪うのでは?」「自分たちには使いこなせないのではないか」と心配されることが少なくありません。

こうしたケースに触れることが重なるにつれ、自動化への対応と活用、浸透は、運用の現場だけでなく、経営(マネジメント)における認識、気持ちのどこかに隠れている「自動化への恐れ」に働きかけなければ前に進まないだろうと考えるようになりました。

自動化の先には何が待っているのか。本記事では、広告運用に付いて回るタスクと課題、それらを解決するための取り組みを第1形態→第2形態→第3形態の3段階に分け、自動化の先の未来が明るいこと、運用者にとっても経営(マネジメント)にとっても多くのベネフィットがあることを示していきます。

この記事を読み終わるころには、少しでも「異形の姿をした来訪神」への拒絶反応を減じ、それがもたらすものについての理解が深まればと思っています。

【第1形態】Excelハンドメイド型「手動対応」:課題は山積み

自動化導入前のタスクと課題について図にしてみました。

「経営(マネジメントやセールス等、直接運用はしていないが運用型広告に関わった仕事をされている方)」と、「運用者」に分け、それぞれのタスクと課題についてまとめています。

運用型広告市場は成長し続けていますが、解決すべき課題もだいぶ多いと感じます。解決すべき課題の中心にあるのが、運用型広告に必ず付いて回る「レポーティング」と「モニタリング」です。第1形態では、この2つのタスクに莫大なリソースが掛かるため、それに引っ張られる形でさまざまな課題が発生しているという構造になっています。

経営(マネジメント)側の課題

  • 運用レベルの低迷と顧客流出

  • 掛かり続ける人件費と優秀な人材の流出

  • 運用現場のリソース切迫による、レポート頻度や内容/精度の低さ(とそれを容認する空気)

  • 顧客関係や状況把握の遅れ、それに伴う初動の遅れ、判断ミス

運用者側の課題

  • レポーティングに多大な時間を要している

  • 広告運用をしていく上で、状況把握、気付きを得るために様々な切り口でのモニタリングが欠かせないが、その時間を捻出できない

  • モニタリングが不十分であるため、良い洞察、考察ができていない。浅い洞察や仮説をベースとした施策を重ねても成果につながらない

  • 成果が伴わない、コメントが浅い、人手由来のミスなどが重なり、顧客の信用、アカウントを失う

 一見、簡単には解決しない課題が多いようにみえます。しかし実際には、「機械が得意なことは機械に任せる」「自動化できることはためらいなく自動化していく」ことで、連鎖的に好転させていくことができます。

【第2形態】Excel自動生成型「Excel自動化」:考える時間が捻出できるように

gluの機能のうち、最も古くから使われている自動化「Excelレポート自動生成」を投入した場合の課題解決について図にしました。

経営(マネジメント)側で解決する事

  • レポーティングとモニタリング両面の機械化による、残業やアルバイト等人件費抑制

  • 運用現場の状況把握スピードアップ、高解像度化、初動や判断の精緻化、適正化

  • 運用者に「考える時間」「対話する時間」を提供できる

  • 運用者のモチベーション向上、離職率の低下

運用者側で解決する事

  • 多大な時間を要しているレポーティングの自動化、省力化

  • モニタリングの時間を捻出、およびモニタリングデータの自動抽出、効率化

  • タスク自動化によって捻出された時間を、良い洞察、考察のためにあてられる

  • タスク自動化によって捻出された時間を、顧客やチームとの対話の時間にあてられる

  • より成果を出しやすくなり、やりがいや健全な自尊心につながる

  • 成果や顧客の信頼を得やすく、前向きに仕事を進めることができる

このように、「Excelレポート自動生成」の導入によって、モニタリングとレポーティング、予算や成果などの予実管理が劇的に効率化され、そこからの玉突きで、広告運用の時間を捻出し、「考える時間」「対話する時間」を作り出すことができるようになります。広告運用業務に付いて回る多くの課題を、連鎖的に解決していくことが可能なのです。

 ※ gluの「Excelレポート自動生成」を業務改善につなげるのに欠かせないダイス機能の活用法、Excel出力時に使うタグについては、以下からリンクをご覧ください。
ダイス機能の上手な活用
・ Excel出力時に使うタグ

【第3形態】ダッシュボード型「完全自動化」:業務効率や品質、顧客関係・利益の向上へ

Excel自動生成の次の取り組みとして、また一部広告主を中心に手作業から一足飛びにダッシュボード化していく取り組みも増えています。

ただ、第1形態、第2形態の主役であったExcel作業がゼロになる訳ではありません。手元でデータを触ってアドホックな作業をする場合など、Excelの利点が生きる場面もあります。しかし、ダッシュボード化をすることで得られるベネフィットは、経営側にも運用者側にもこれまでの課題を一気に解決してしまうほどの威力があるものばかりです。

経営(マネジメント)側でのベネフィット

  • Excelだと、その場で見たい切り口で表組みやグラフを表示させることはできないが、ダッシュボードではその場で階層や集計期間、比較対象など切り口、視点を移動させていき、迅速かつ多面的な状況把握と、それに裏付けられた意思決定が可能

  • 報告・連絡・相談の手段として、メールからSlackなど業務チャットへのシフト。メールに添付したExcelファイルを開くのではなく、Slack等チャット上でダッシュボードのリンクを共有、コメントを添える形でやり取りのスピード、精度、頻度を簡単に合理化できる

  • 運用者、マネージャー共にリモートで働くことが当たり前に。携帯端末上でダッシュボードをチェック、見るべき指標を一目で確認、必要な指示や連絡をSlackから飛ばすシーンも増えている。こうしたシーンにExcelは不向きであり、ダッシュボードとビジネスチャットに優位性がある

運用者側でのベネフィット

  • 顧客との打ち合わせの場で、話の流れに応じた切り口や視点で表組みやグラフを次々と出すことができ、多面的な状況伝達と中身の濃い打合せが可能に

  • Excelファイルをメール添付、開封などのアクションを省略、また元データの更新とダッシュボードでのビジュアライズを連動する形にしておけば、常時顧客と最新状況を共有することができ、「都度報告する」というタスク自体をなくすことができる

  • 状況の共有、洞察や考察のスピードと精度の向上、工数の削減が両立できるため、業務全体のさらなる合理化、運用者の負荷軽減、成果の向上を進めることができる

  • 成果に影響をもたらす広告以外の変数をダッシュボードに取り込むことで、広告以外を含めたより深い洞察や取り組みの足がかりに

  • 働き方改革、テレワーク、分散オフィスとの相性が良い

アタラではgluの開発サポートと並行して、広告運用インハウス化支援のナレッジ提供をしていますが、このチームはほぼダッシュボード型に移行しています。

ダッシュボードは運用に必要なコンディション把握、効率的なモニタリング、打ち手の取捨選択に欠かせないものであり、また顧客とのコンディション共有、顧客打ち合わせの際に見るべき切り口を切り替えながらのディスカッション、意思決定に必要なデータをその場での提示など、運用型広告の「レポートの形」「打ち合わせの形」そのものを大きく変えました。

また、ダッシュボード型に移行するにあたって「今まで磨き上げてきた運用型広告に関する知見」をダッシュボードに投入することに高い価値があり、そういった方々が古くなって雇用が失われるようなことはまったくありませんでした。むしろ「しんどい」作業をダッシュボードに代行させることができるため、より知的生産性の高い領域に運用者が専念できるようになり、「運用者がやって面白いと思う仕事が運用者に残る」ようになり、結果的に「業務効率」「業務品質」および「顧客関係や収益」を引き上げることができています。

今後多くの運用型広告のレポートや打ち合わせ、顧客やスタッフとの信頼関係の醸成が、このスタイルに収斂していくことは間違いありません。

※アタラではダッシュボード型を実現するためのBIシステム導入支援も行っています。

自動化に付随してgluが提供できること

「機械が得意なことは機械に任せる」「自動化できることはためらいなく自動化していく」ことのベネフィットを書いてきました。自動化によるベネフィットを享受するには、自動化を支える仕組みに加え、人的サポートが欠かせません。

そこで、gluでは自動化の果実を得られやすくするための仕組みを用意しています。

お客さまの要件、ご利用規模、ご利用の方向性に合わせた幅広いプランとオプションを用意

  • 小規模~大規模、広告代理店~メディア~事業主にフィットする、さまざまなプランをお客さまに利用いただいています

  • 小規模、スタートアップ企業向けを想定したglu Liteでは初期費用なし、月額3万円(初月のみ13万円、税別)でご利用いただけます。

  • 中~大型の広告代理店さまを中心にご利用いただいているglu Premiumでは数千を超えるアカウント、ご要望やご用件に沿った形のカスタマイズや開発含めてお付き合いいただいています

  • gluとGoogleデータポータルなどダッシュボードの導入支援を一気通貫/同時並行で提供しています

 Excelレポートおよびダッシュボードのテンプレートを提供

  • アタラの考える標準的なExcelレポートをgluご契約のお客さまに無償で提供しています

  • 標準テンプレートから始めることで、自動化の初速を上げることが可能、プラン変更を要する場合もあるが、そこから習熟に沿って発展的取り組みに進めていくことが可能です

  • ダッシュボードに関しても、Googleデータポータル(GDP)のダッシュボードテンプレートを用意。GDP連携オプションをご契約いただいたお客様に無償提供しています

  • GDPダッシュボードも発展的に取り組むことが可能。また必要に応じてカスタマイズ対応(有償サポートとなります)も可能です

運用者に寄り添う、人と人とのつながり

  • gluを導入いただき、活用、定着、業務改善を共に進めるにあたって、トレーニングやスキルトランスファーなど人的サポートに重きを置いています

  • 多くの導入経験、支援実績の中で積み上げた、担当制によるサポート/トレーニング提供、ナレッジおよびExcelレポート/ダッシュボードテンプレート提供、ご利用いただく条件や目的の変化やアップデートに応じた対応や、壁打ち相手としての役割を大切にしています

運用者がより人間らしく健全な自尊心を持って運用に取り組んでいくために

ネット広告費がTVなど4マス媒体費の合算を追い越し、またその媒体費の8割前後を運用型広告が占めています。運用型広告は、広告会社にとって外すことができない重要な収益源であり、かつ広告主にとっては欠くことのできないプロモーション手段です。

しかし、運用型広告には、レポーティングとモニタリングが必ず付いてまわり、併せて現場の疲弊や人由来のミスも付いてまわります。この課題は、運用型広告を扱う運用者レイヤでも経営レイヤでも避けて通れないものであり、当社がこの課題に気づき「glu(前身のシステム含めて)」を世に提供して10年を超えました。

運用型広告というある種の「怪物」と出会い、その市場に育てられ、経験を積んできた私たちも、この市場の成長にどのように寄与し続けていき、運用者がより人間らしく健全な自尊心を持って取り組んでいくために何をすべきなのか考える歳になりました。

gluはその実践のための重要なチャネルです。私たちは、広告運用を第1形態から第3形態へと進める水先案内人として、そして、その先を目指して運用者とともに歩いていきたいと思っています。

ダッシュボードやチームビルドなど周辺の事象含めて、ぜひお話させてください。そして、継続的な改善と成長のお供をさせていただけますと幸いです。


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