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Looker Studioで進捗率や着地見込みを”カード”に反映する:ナレッジハイライト2022年5月号

アタラ合同会社マーケティングコンサルティングチームの箕浦弘騎です。

皆さんは今年のGWはどこか行かれましたか?
3年ぶりに新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言等の発出もなく、空港では国内や海外に行く旅行者でいっぱいの映像がニュースで放映されていましたね。

ちなみに私はディスニーシーに遊びに行きました。

相変わらず入場チケットは予約制でしたが、人気のアトラクションは100分待ちのものもあり、混雑していましたね。いくつかはさすがに足が痛くて並ぶのを諦めましたが、久々に子供みたいに楽しめたので、いいリフレッシュになりました。

さて、今回は2022年4月に実施した「アタラ道場」を振り返ります。

◇Looker Studio実践編

この回は私による、「Looker Studio実践編」についての講義でした。

広告運用者にとって、各広告媒体の成果を一元で把握できるGoogleデータポータルは魅力的なツールです。この回では当該ツールにおいて、各種進捗率(予算使用率、CV目標達成率等)や着地見込み(着地コスト、着地CV数等)を”カード”に反映する方法についてお話しました。

この設定をしておけば、毎日自動で数値が更新されるようになります。

カードに対して着地コストを反映する方法が分かれば、他は同様の手順で対応できるため、今回はそちらの方法について説明します。

着地コストを反映するために必要な項目を確認

Googleデータポータルで表、グラフ、カードに反映したいものがある場合、何をデータソースとして用意するのか?を最初に考える必要があります。
まず着地コストは以下のように算出するとします。

着地コスト=コスト(当月の1日~前日分まで)÷ 経過日数(当月の1日~前日までの日数)× 当月の日数

この場合、必要な項目は以下になります。

  • コスト

  • 経過日数

  • 当月の日数

上記の項目を含めたデータソースの用意

着地コストの算出に必要な項目が分かったら、それらの項目を含むデータソースを用意します。

まず、コストを含むその他の広告配信成果(日別)のデータソースとして以下を用意します。

そして経過日数、当月の日数(経過日数+残日数)を含む、進捗率や着地計算用のデータソースとして以下を用意します。

統合データを作成

2種類のデータソースが用意できましたので、これらを「データの統合」機能を用いて1つのデータソースとして扱えるようにしていきます。

まずはカードを作成し、以下の赤枠箇所をクリックします。

すると以下のようなデータの統合画面が出てきます。

上記の画面で統合したいデータソースを選択し、着地コストの掲載に必要な項目を、サイズ、指標として選択します。

  • データソース:広告配信成果(日別)のデータ
    ・サイズ(ディメンション):対象年月日(日別)
    ・指標:利用金額(コスト)
    ・期間:対象年月日(日別)&自動
    ※上記を指定しないと、期間のフィルタ設定が機能しないため、こちらは必ず設定する

  • データソース:進捗率や着地計算用のデータ
    ・サイズ(ディメンション):昨日の日付
    ・指標:経過日数
        残日数

続いて結合演算子と結合条件を指定します。
以下の赤枠が指定箇所になりますので、こちらをクリックします。

すると以下の画面が開きます。

今回は結合演算子に「左外部結合」、結合条件に日付の項目を指定します。
※左外部結合:右側のテーブルの条件が一致した行と、左側のテーブルのすべての行を返す結合方法

上記の「データの統合」機能で指定した際のイメージは以下になります。

データを統合した際に、自分が使用したい項目があるかを確認します(以下の赤枠)。

これでデータの統合作業は完了です。

着地コストをカードに反映

データの統合作業が終わったので、以下の赤枠で着地コストを関数で算出するように指定します。

着地コストを計算する式を以下の画面で設定します。

着地コストの計算式は以下の通りでしたね。

着地コスト=コスト(当月の1日~前日分まで)÷経過日数(当月の1日~前日までの日数)×当月の日数

実際に設定する計算式は以下の通りになります。

計算式:SUM(利用金額)/SUM(経過日数)*(SUM(経過日数)+SUM(残日数))

  • SUM(利用金額)
    =コスト(当月の1日~前日分まで)
     :期間のフィルタで指定した期間でコストをすべて足し合わせる

  • SUM(経過日数)
    =経過日数(当月の1日~前日までの日数):コストをSUMで計算しているため、経過日数と残日数にも集計値を出す関数(SUMやAVG(平均値を出す関数))を用いる必要がある

  • 経過日数と残日数の直前の関数に関してはAVG(平均値を出す関数)を使用してもOK

  • 当月の日数を経過日数と残日数で分けない方法でもOK

以上の手順で着地コストがカードに反映されます。

◇おわりに

各種進捗率(予算使用率、CV目標達成率等)や着地見込み(着地コスト、着地CV数等)は、今回説明したような方法で毎日自動で数値が更新されるようにしておけば、電卓に頼る必要もなく、必要な数値がパッと把握できます。是非チャレンジしてみてください。

※所属、役職、担当等は、記事公開当時のものです。

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