運用型広告のインハウス支援を振り返る、BIツール導入支援におけるコアコンピタンス:ナレッジハイライト2021年3月号
アタラ合同会社マーケティングコンサルティングチームの箕浦弘騎です。今回で4回目の投稿(私個人としては2回目)となります。プライベートでは、「モンスターハンターライズ」をひと通りクリアし、アプデを楽しみにしている感じです。
本当はGWには沖縄旅行にでも行きたいのですが、緊急事態宣言も発令されており、なかなか旅行は難しそうです😟
とまぁ雑談はこのくらいにして、ここからは2021年3月に実施した道場のふりかえりを行いたいと思います。
普段完全にリモートワークのため、他チームの方々との接点が少なくなりがちなのですが、下記に記載の2回分は、いずれも自分が所属しているチーム以外のお話ですので、会社のことや他チームの方々の働きを知る非常に良い機会になりました。これを機会にアタラの様々な部署や職種について、皆さんにも知って頂ければと思います。
◇運用型広告のインハウス支援を振り返る
同回は荒木師範による「運用型広告のインハウス支援を振り返る」についての講義でした。
荒木師範が支援をしていた案件(以下、案件A)をベースに、広告運用のインハウス化が上手くワークするまでに起きたトラブルや苦労を踏まえ、我々コンサルタントが日々の広告運用やインハウス支援に活かすべき教訓を教えていただきました。
下記にいくつかのポイントをピックアップして記載しています(マニアック注意です笑)。
●広告アカウントの分断→統合
案件Aはこれまで、各類似サービス用に、1広告媒体に対して複数の広告アカウントを作成し、予算や目標を分けて管理しており、かついずれのサービスへの集客目的にもそぐわない一般的なキーワードに関してはさらに別アカウントで運用するなど、とにかく管理が複雑だったそうです。アトリビューション分析の点からも、広告アカウントを統合して運用したほうが良いと判断し、そう提案したそうです。
ひとこと
広告アカウントの統合により、複数サービスの広告配信成果を管理画面上で横断的に分析し、運用に活かせるようになるので、僕個人としても良い施策だと思います。
またキャンペーン名のネーミングルールを決めて整理ができていないと、予算や目標の管理が非常にやりづらいため、しっかり事前にルールの共有をすることは重要ですね。
●インハウス運用にスイッチ後、効果が著しく悪化した場合のリスクヘッジまた師範は、旧広告代理店アカウントからインハウス運用(自社アカウント)に切り替えた後、効果が悪化した場合の策も講じる必要があると考え、あらかじめどこまで効果が落ちたら、旧広告代理店アカウントでの構成に戻すかという閾値を共有されていたそうです。
ひとこと
インハウス運用が開始したら、そこから各担当者に運用ノウハウをお伝えしていき、継続的に支援していく必要があります。初めから代理店アカウントと同じようなパフォーマンスが出せない場合もあるため、先に挙げた閾値の共有といったような丁寧なフォロー体制が必要ということなんですね。
●広告効果測定ツール利用方法の見直し
案件Aでは、アドエビスを導入していたものの、効果的な使用ができていなかったため、ツールへの知見があった荒木師範は、具体的な使用方法を共有することにしたそうです。その結果きちんと活用できるようになったそうです。
ひとこと
広告運用に関する様々なツールの利用方法に関する知見が求められた際にも、積極的にご支援ができる荒木師範の知識の幅広さには関心してしまいます。
●utmパラメータの見直し
案件AではGoogle アナリティクスを広告の成果分析のためにも活用しており、各広告に対して広告名を拾えるようにパラメータを入稿、設定していました。しかしこの方法は、もともと広告運用を預かっていた広告代理店において、大量の広告入稿をミスなく効率的に行えていたからこそ実現出来ていた方法であり、インハウスで同様の作業をするのは工数的に難しいという問題が発生しました。
そこで荒木師範は、代替案として広告ごとにパラメータを設定するのではなく、各広告媒体で広告成果の分析を行うことを提案されたそうです。
その際には荒木師範の過去の知見として、過去複数回実施したアトリビューション分析において、起点コンバージョンにのみ貢献しやすいクリエイティブは確認できず、終点コンバージョンが付きやすいクリエイティブは起点コンバージョンが付きやすく、起点コンバージョンが付きやすいクリエイティブは終点コンバージョンもつきやすいという結果がでたようで、その事例も共有したそうです。
ひとこと
広告代理店での運用では可能だったことが、インハウス運用に切り替えた後工数の問題でできなくなってしまうことは上記以外にもあると思いますが、そういった際に工数削減を意識した代替案を提示し、かつ納得感のある理由付けができることが重要で、こちらも荒木師範の勉強熱心さがクライアントワークに活かされた素晴らしい点だと思います。
◇BIツール導入支援におけるコアコンピタンス共有とダッシュボードデザインのワークショップ
同回は寺本師範による「BIツール導入支援におけるコアコンピタンス共有とダッシュボードデザインのワークショップ」についての講義でした。
寺本師範率いるデータイノベーションコンサルティングチームは具体的にどんなお仕事をしているのかということをメインにお話いただきました。
BIツールの構築支援をされていること自体は認識していたものの、他チームでは、その過程までを詳細に知れていないメンバーも少なくなかったのではないでしょうか。今回の講義で、細かな部分まで業務内容を共有していただけたのは、自社の事業理解を深める意味でも非常に助かりました。
●データイノベーションコンサルティングチームとは
データイノベーションコンサルティングチームの意義や役割についてのメッセージがあったので、引用します。
データを活かしきれていないクライアントの課題を丁寧にヒアリングすることから始め、最終的にクライアントの経営判断等の意思決定を手助けできるよう、主にDomoやTableauといったBIツールの導入支援を通じて、限られた部署内だけではなく、全社のデジタルトランスフォーメーションの支援をする組織、という位置づけだということがよくわかりました。
●コンサルティングの対応フロー(概要)
下記の図は実際にコンサルティングを行う際の対応フローの概要です。
●コンサルティングの対応フロー(詳細)
各フローにおいての具体的な対応例もお話いただいたので、以下にまとめています。
①デジタライゼーション支援
データ自体が必ずしもデジタルな状態ではないため、現状データがどこにどういった状況で存在しているのかの環境を調査
②スコープ設定、データ準備
最終的に見たいものを念頭に置きつつ、各データの収集頻度、期間、置き換え等を整理し、パターン別にソースを確定
③データ接続・加工
データごとに適切な接続方法を導き出す。この段階でQ&A対応が連続的に発生するため、クライアント側の担当者にスキルトランスファーすることも重要
④ビジュアライズ、深堀り・運用体制化、全体レビュー・今後の計画
実際にビジネス上の次のアクションを取りやすくするために、UI/UXにこだわり抜いたダッシュボードを構築
ただ指標を1つ作ると、また別の指標を見たくなったり、あるいは1部署で評判が良ければ、他部署、全社へとさらに幅広く展開していくというまさにスパイラルモデルで対応していく
ひとこと
私自身、広告運用の際にDomoを活用し、クライアントの目標に対する進捗確認をしていたのですが、まさに成果が一目瞭然となるように設計されていました。ここに至るまでに、上記のような細かいステップを刻みながら丁寧に対応されていたんですね。改めて感心しました。
そんなデータイノベーションコンサルティングチームの日頃の活躍により、米国にて2021年3月に開催されたDomo主催のグローバルカンファレンス「Domopalooza2021」にて、最も優れた成績をおさめたパートナーに贈られる「Japan Partner of the Year」をアタラが受賞しました!カッコいい🤩
他チームのことながらとても嬉しいです。
※参考リンク:
https://www.atara.co.jp/pr/domo-japan-partner-of-the-year.html
◇まとめ
上記2回の道場で感じたことは、アタラには頼りになるプロフェッショナルが沢山いるということですね😎
コロナ渦ということもあり、昨年10月に僕が入社して以降、直接お話した他部署の方は片手で数えるくらいしかいないのですが、お互い見えないところで頑張っているんですね。そう思うと本当に心強いです!
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