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音声認識ソリューションのご紹介、中国ソーシャルメディアマーケティング事情:ナレッジハイライト2022年1月号

アタラのマーケティングコンサルティングチーム マネージャーの高瀬です。

アタラでは、「アタラ道場」という勉強会を開催しています。この勉強会は、広告プラットフォームのアップデートについての共有や、昨今のマーケティングトレンドに留まらず、メンバーそれぞれの強みを活かしたナレッジの共有を、毎回一人のコンサルタントが「師範」として持ち回りで行っています。

本記事では、簡単にではありますが、勉強会の様子を皆さんにもシェアしたいと思います!

今回紹介する道場は、2021年12月に開催された「音声認識ソリューションのご紹介」と「中国ソーシャルメディアマーケティング事情」です。

音声認識ソリューションのご紹介

みなさんは「音声認識」と聞いてまず何を思い浮かべるでしょうか。

Amazonの「Alexa」、Appleの「Siri」、Googleの「Googleアシスタント」など、すでに日々の生活で利用しているこれらがまず思い浮かぶ人も多いかもしれません。一方で、「音声認識ソリューション」とGoogleで検索してみると、以下のような検索結果が表示されます。コールセンターや会議での利用を想定したソリューションが中心のようです。

「音声認識ソリューション」とGoogleで検索すると…

今回の道場で藤沼師範に紹介いただいたのは、株式会社アルファー・コミュニケーションズの「こえカラモジ」。読んで字のごとく、音声書き起こしツールで、現在プロトタイプ版ということで、誰でも無償で利用できます。同社に在籍する藤沼師範は、弊社のデータイノベーションコンサルティングチームのメンバーとともに、BIシステム導入支援も実施しており、今回特別に師範に名乗りをあげていただきました!(藤沼師範、ありがとうございます!)

同社が音声認識ソリューションに取り組み始めたのは2018年。IBMのWatson APIを活用した会議支援ソリューション「AI Minutes for Enterprise」の提供を通してノウハウを蓄積し、2021年より音声認識ソリューションの自社開発に踏み切り、「こえカラモジ」が誕生しました。

「こえカラモジ」開発にあたっては、アジャイル開発手法のひとつであるスクラム開発を採用しているとのことです。スクラムに関しては以下のUnyoo.jpの記事でも一部解説があるので参考にしてみてください。

道場の最後では、師範より「こえカラモジ」のデモンストレーションが披露され、その精度の高さに参加者からは驚きの声があがっていました! 学習を通してさらに精度は向上するかと思いますので、今後の展開が楽しみですね。

中国ソーシャルメディアマーケティング事情

続いて紹介するのは、マーケティングコンサルティングチームのコンサルタント 張師範による「中国ソーシャルメディアマーケティング事情」です。神戸大学に進学するまで中国で生活していた張師範ならではの道場と言えるのではないでしょうか。

張師範は、ソーシャルメディアマーケティング(以下SMM)を「SNSを活用してユーザーと企業との距離を縮め、ファンを増やすことで商品やサービスをプロモーションする」ことと定義し、このSMMが活況を呈している中国の事情を紹介してくれました。

以下のスライドで引用されているアンケート結果によれば、中国の広告主が最も注力しているSMMの領域は「ショートビデオ」で、その後に「KOL(Key Opinion Leader)」や「プライベートトラフィック」、「ライブコマース」などが続きます。

中国の広告主が最も注力しているSMMの領域は?

ちなみに、「プライベートトラフィック」という用語は(私も含めて)初めて聞く方も多いと思います。中国のマーケティング業界のホットトピックのひとつのようで、有料チャネルに依存することなく自社Webサイトやアプリで直接かつ繰り返し獲得するトラフィックを指すとのこと。

では、中国では具体的にどのSNSの利用が多いのでしょうか。以下は中国の主要SNSのDAUや特徴、使われ方をまとめた表ですが、やはりWeChatがDAUで群を抜いているようです。WeChatの後に、TikTok、快手、Weiboと億単位のDAUを持つSNSが続きます。

中国の主要SNSとDAU,特徴、使われ方

そして、これらSNSには軒並みライブコマースの機能が実装されており、SMMのトレンドのひとつとしてライブコマースがあがる理由はここにあります。生活者のオンラインにおける購買チャネルが、従来のECサイトからSNSのライブコマースに変わりつつあるのです。

ライブコマースが中国で普及した理由について、まず生活者にとって以下のメリットがあることがあげられるそうです。

  1. 店舗での購買と比較してリラックスでき、かつ参加するライブを自由に選択可能

  2. 通常のECサイトと比較して、インタラクティブかつエンターテインメント性がある

  3. 画像+テキストと比較して、動画かつライブということもあり情報の量や質が勝る

  4. 最安値のインセンティブがある

そして、以下のような外部環境の変化がライブコマースの普及を後押ししたとのことです。

  1. 通信技術の発展、4G、5Gネットワークの普及

  2. サプライチェーンの発展

  3. 従来ECの成長率鈍化

  4. 政府のサポート(関連人材の育成やプラットフォーム、出店者への金額補助)

当然、キャスターやKOLといったライブ配信するインフルエンサー市場の成長もライブコマースの普及を牽引しており、バーチャルキャスターも登場しているとのことです。広告主としても、従来ECの成長率が鈍化している状況下で、新規ユーザーでも衝動買いを誘発しやすいライブコマースは魅力的な販売チャネルとなっているとのことです。ただ、衝動買い故に返品率も高いようですが……。

今回は、「音声認識ソリューションのご紹介」と「中国ソーシャルメディアマーケティング事情」の道場を紹介しました。日々の広告運用に直接役立つ知識ではないかもしれませんが、個人的には知的好奇心をくすぐられた興味深い2回でした。

広告運用に関する知見を深めることはもちろん、周辺知識の幅を広げることも中長期的な視点では重要かと思いますし、こういったテーマを取り上げることができることもアタラ道場ならではだなぁと本記事を書いていて思いました。


さて、本記事を通して少しでもアタラに興味を持ったというそこのあなた、まずは一度私と話してみませんか。どこまで力になれるかは分かりませんが、キャリア相談でも全然OKです。

話を聞く前に、もう少しアタラのことを知りたいという方は、以下の記事をご一読ください。私とCEOの杉原がインタビューに答えています。

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