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プロジェクト全公開!チームのCredoを策定しました

アタラ合同会社・コンサルタントの村田です。

私の所属しているデータイノベーションコンサルティングチーム(社内ではデタコンと呼ばれています)で、チームのCredo(クレド)を策定しました!

Credoとは、企業活動の基となる行動指針や価値観を表すもので、会社全体のものとして掲げられているミッション・ビジョン・バリューとは別に、デタコンチームオリジナルの指針として、新たに決定しました。

アタラ合同会社のミッション・ビジョン・バリューはこちら

今回のCredo策定は約3ヶ月をかけてのプロジェクトで、企画・運営・制作作業を行い策定に至りました。
今回はその経緯や、Credoに込めた想いなどを紹介します。

プロジェクトの企画においては、様々な事例やフレームワークを参考にしました。
実際に使用したスライドのキャプチャーや、参考にしたWebサイトや事例の紹介もまとめていますので、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。

Credo策定の背景

デタコンチームは、2020年の後半期に発足した組織です。今回のプロジェクトが始動した2022年5月時点では、発足から間もなく2年、というタイミングにありました。

これまではどこか、チャレンジングな新規事業という位置づけにあり、トライ&エラーを繰り返しながら、手探りな状態でサービスの企画や提供、チーム運営を行ってきました。
2年間でありがたいことに多くの企業様の課題解決をご支援をする機会に恵まれ、ノウハウや成功・失敗経験が蓄積され、データイノベーションコンサルタントとしての必要なスキルとスタンス、チームとしての型や方向性が見えてきました。

今後、オンボーディング段階の新規事業というフェーズから、主軸事業化に向けての進化を目指していくにあたり、チーム人数の拡大やメンバーの入れ替えが必然的に発生します。
そうしたことを見据えると、チームの方向性・方針への理解度が希薄になってしまうのでは、という懸念がありました。

事業とチームの変革期である今、「デタコンとはこういうものだ」という空気感・雰囲気から察するだけでなく、チームの羅針盤・コンパスとなる明文化された行動指針が必要だと考えるようになりました。

具体的なシーンで考えると、日々の業務での行動・意思決定において迷いが生じたときに、「それはデタコンらしいか?」「それはアタラらしいか?」という価値基準の拠り所をつくっておきたい、という構想です。

それはアタラらしいか

冒頭に紹介したアタラ全体のミッション・ビジョン・バリューは、デタコンチーム設立の以前に定められたもので、今後さらに世の中に求められるDXのあるべき姿と、データイノベーションコンサルティングによりフォーカスした、手触り感のあるものに進化させたい

そう考え、「Credo策定のワークショップをやりたいです」と簡単な企画案をつくりCEO杉原に相談してみたところ、「いいじゃん。やろうよ。ファシリテーションお願いね!」となり、ほぼSlack上のコミュニケーションだけでプロジェクト開始が決定しました。

社歴1年強の若造に、こうしたお題をスピード感を持って任せてもらえるということも、大切にしたいアタラのカルチャーだと感じました。感謝。

その後、デタコンチームのメンバーのみでなく、人事や、会社の黎明期からアタラに参画している他チームの先輩コンサルタントと相談しながら企画を練り上げ、プロジェクトがスタートします。

Credo作成プロジェクトの流れ
Creodo策定プロジェクトの流れ

このような流れで、約3ヶ月をかけて進めました。(何度か方向転換があり、最初からこの通りの進め方を計画していたわけではありません)

Work1. <メンバーの相互理解>ロング自己紹介

ロング自己紹介
ロング自己紹介

Credoの検討に入る前にまず取り組んだのが、メンバー同士の相互理解を深め合うことを目的とした、持ち回りでの自己紹介の会です。

デタコンチームは、コロナ流行以降のリモートワーク中心となった時期にアタラに入社したメンバーばかり。
対面でのコミュニケーションが多くなかったこともあり、深くパーソナリティーを知る機会もありませんでした。

改めて全員が対面で集まり、業務に関わらない趣味などのこと、アタラに入社する以前の原体験などを共有をする場を設けました。
自己紹介・発表を受けて、他メンバーから深掘りする質問も次々と挙がる、という具合に1人あたりが90分以上になる回もあり、複数回に分けて1ヶ月間ほどの実施期間になりました。

人生曲線
川田の人生曲線

オレゴンで野球少年だった頃のCEO杉原の話、
スノーボードに明け暮れたピンク髪理系大学院生時代の川田の話、
実はボクシングのプロライセンスを持つ博多が生んだ光の戦士・阿部の話、
など、メンバーの意外な過去のエピソードも。

また、ストレングス・ファインダーの結果も全員で共有し、各々の強みとしている資質と、それらが培われた経験なども話し合いました。

ストレングスファインダー
ストレングスファインダーの結果

“良い・悪い” や ”○○っぽい”という単なるラベル付けではなく、それぞれの資質を理解することで、自分の強みをどう発揮するか?他メンバーの苦手な部分をどう補うか?を考えるきっかけになりました。

Work2. <Credoのヒント探し>オフラインワークショップ

<Credoのヒント探し>オフラインワークショップ
<Credoのヒント探し>オフラインワークショップ

メンバーの相互理解が進んだところで、いよいよ本格的なCredo考案のためのワークショップに取り掛かります。
再び全員でオフィスに集合し、模造紙とポストイットを使いながらチーム・個人を振り返り、“デタコンらしさ”を言語化するためのヒント探しに取り組みました。

この日のワークは大きく分けて以下の3段の構成としました。

【個人の振り返り】アタラに入社した理由と、チームで担いたいと思っていること

いきなり「アイデア出して!」とお題を放っても上手くいかないので、宿題として事前ワークを行ってきてもらい、はじめに発表するという形式にしました。

Credo策定 事前ワーク
事前ワーク

“データ・DXについて思うこと” や “働くことに対する考え方” など、様々な想いが語られましたが、すでに濃密な自己紹介をお互いに行っていることもあり、性格や過去の経験とリンクする点が多くありました。

「なるほどね~自己紹介で言ってたのはこれか~」「○○さんっぽいわー!」といったコメントが沸き起こり、和やかにスタートしました。

【メンバーフィードバック】他メンバーから見た、個人のよいところ共有・フィードバック

事前課題として考えてきた個人の振り返りを共有した後、各メンバーのよいところを褒め合う会を行いました。

それぞれ違った性格・得意分野を持つメンバーが揃うデタコンチームですが、面と向かってよいところを言い合う場面は、日々の業務の中ではなかなかありません。

機会をつくって出し合ってみよう!という、少し気恥ずかしさもあるチャレンジ企画でしたが、これが大盛り上がり。

自分では自覚していないながらも他人からはそう見えていたのか、という嬉しさと発見がありました。

Credo策定メンバーフィードバック
メンバーフィードバック
個々人のキャッチコピー
スポンジのような吸収力・成長意欲で“光の戦士”と呼ばれていた阿部について、
“貪欲な瓶”という新たなキャッチコピーが爆誕

【チームの振り返り】デタコンとしてよかったこと・変えたいところ

社内でのコミュニケーション、働き方、社内プロジェクト、コンサルティング案件など、様々な局面でのエピソードを交えながら、チームの振り返りを行いました。

アタラのCredo策定プロジェクト

なぜそう思うのか?そう感じたのか?という深掘りを繰り返し、おぼろげだったチームの「大切にしたいカルチャー」が徐々に形を成していくのを感じました。

アタラのCredo策定プロジェクト
大いに盛り上がり、当初想定していたワークの流れは半分くらい飛ばしました。
だがしかしよいヒントが得られたのでOK!

Work3. <解像度を上げる>オンラインワークショップ

Credo名文化に向け解像度を上げるオンラインワークショップ

ここまでに得られたヒントの解像度をさらに上げるべく、オンライン形式でのワークに取り組みました。

実験的ポジティブ変換

Work2.を通じて、チームという器があり、その中に、会社のルールに従属するメンバーがいる、ではなく、ルールは最小限。コミュニケーション感覚とWillによって繋がる、個人が集合した“場”。

これこそがデタコンチームである、という気づきがありました。

そのため、チームの理想像を先に構想するのではなく、個々のWillを見つめ直し、それらの最大公約数から必要な指針を導き出すという進め方が、真のデタコンチームのカルチャーを見出すのに最もよいだろう、と考えました。

ブレインライティングという手法を使い、メンバーそれぞれが6つの質問に答え、共感をしたコメントにスタンプを付けていく、というワークを行いました。

用意した6つの質問
用意した6つの質問
用意した6つの質問に対する回答
各質問の色に対応させポストイットに書き込んでいく

既にロング自己紹介、よいところ共有を行っていましたが、再度各メンバーが実現したいこと、大事にしている軸に触れ、新たな発見や、共通している価値観が浮き彫りになり、全員が共感するキーワードも登場しました。

Work4.<コピー作成>コピーライティング+ビジュアル作成

<コピー作成>コピーライティング+ビジュアル作成

方向性・骨子が固まったので、いよいよ最後はCredoとしての明文化・コピー作成です。

Credoとしての明文化・コピー作成
いくつものコピー案を挙げ、ブラッシュアップを繰り返しました。

言い回しや視点の置き方は違えど、方向性やニュアンスが近しいものも多く、文言としての統合・分割を繰り返しながらコピーライティングを進めていきました。

厳守しなければいけないルール、となることは絶対に避けたかったため、シーンやメンバーの特性に応じた、ポジティブな意味で拡大解釈の余地があるビジョナリーなワードであることにこだわり、丁寧に落とし込む作業を行いました。

ついにチームのCredoが完成

以上の約3ヶ月にわたるプロジェクト期間を経て、ついにデタコンチームのCredoが完成しました。

完成したチームのCredo
完成したチームのCredo 挑戦しつづけよう
完成したチームのCredo 集合知を武器にしよう
完成したチームのCredo 広く大きな視野で捉えよう
完成したチームのCredo 偏見と型にとらわれない存在であろう
完成したチームのCredo 個を尊重し、高め合おう

アタラのこれまでの文化を継承し、デタコンの目指す指針を表す言葉にまとめられたと感じています。
個人的には Respect and Empower 推し。

Credoが決定した後、まず取り組んだのはZoom背景画像・デスクトップ画像作成です。
在宅勤務が中心のチームなので、“悩んだときなど、ふとした時に目に入るもの”を目指し、メンバーに共有しました。

Credoを入れたZoom背景やデスクトップ画像
Credoを入れたZoom背景やデスクトップ画像

全員で統一のものを使うことはデタコンらしくないので、複数のデザインパターンを作りました。5つあるCredoのうち好きなものが載ったものを選ぶこともできるようになっています。

これからのこと

チームの方向性を示す文言は、経営理念、ミッション・ビジョン・バリュー、パーパス、そしてCredoと、呼び名や形式は様々ですが、多くの会社や組織で取り入れられています。

中には残念ながら文化として定着せずに、形骸化してしまっているものも多い、という危機感・教訓も感じています。

私たちは、そのような形だけのCredoにはしたくありません。

  • 今後、新たにチームに仲間入りする方にとっても指針になるようなCredoに育てていくこと

  • 意識しなくても、当たり前に存在する観念・カルチャーが醸成されること

  • 長期的には、求められるチームのかたちに即し、Credoのアップデートをしていくこともできるレジリエンスのある組織であり続けること

  • 自分達だけでなく、共にプロジェクトを歩む顧客企業様からも共感される、“愛されるチーム”であること

これらを目指し、チームワークを意識したイノベーションコンサルティング、チームビルディングを継続的に取り組んでいきます。

Credoの全社展開を宣言
全社への共有の場で使用したスライドの最終ページ

Zoom背景画像・デスクトップ画像は施策の一部でしかなく、現在企画中の取り組みもあります。
また後日談として、それらも記事として公開できるといいな、と思いますので、ぜひコメントやLikeで応援いただけると嬉しいです!

最後に:本プロジェクトの参考にしたもの

今回のプロジェクトのワークの構成や、具体的な作業を進めるにあたって参考にした事例などを最後にご紹介します。同様の取り組みを行う際などに、ぜひお役立てください。

特に、本記事同様に策定のプロセスを公開している他社様事例のnoteは、とても参考にさせてもらいました。プロジェクトが上手く進まないときに目標にし続けることで、勇気も与えてくれました。
誰かにとってそんなnoteになったらいいな、という想いも本記事作成のモチベーションになりました。

Miro:ブレインストーミングなどのフレームワークツール

オンラインでもチームの共同作業を行うことができる、便利なサービスです。
Work3のブレインライティングは、Miroのフレームフォーマットをほぼそのまま使用しました。

ミッション・ビジョン・バリュー事例集:100社の事例リスト

Credoの方向性と、言語化する際の事例として、株式会社M&Aクラウド様が提供している、“上場企業・有望スタートアップ100社のMVVまとめ”を参考にしました。

参考にしたNote記事

ビジョン・Credoの意義や、実際に行ったワークショップの構成などについて記事化をしている例が多くあり、例えばnoteでは #MVV #MVV策定 などで検索すると様々な企業の実例に触れることができます。
特に以下の記事は大いに参考にさせてもらいました。(おれたちも湯河原合宿とかしたかった)

参考にした書籍:

Web上の記事だけでなく、書籍からも学びを得ました。

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