見出し画像

落ちこぼれで専門もない私がデータコンサルタントになるまでの話

データコンサルタントといえば…

データサイエンティストでありデータ分析のプロ。
API開発ができたり、コードがかけたり、テクニカルのスペシャリスト。

選ばれた人だけがなることができる職業。
異動ばかり繰り返している、ジェネラリストの会社員には無理な職業。

なんだかキラキラしていて、ハードルが高い印象を持っている方もいるかもしれません。

こんにちは、アタラ合同会社のデータコンサルティングチームマネージャーの村田です。

キラキラもしていないし、エンジニアを名乗ることができるほどの高いテクニカルスキルがあるわけでもありませんが、データコンサルタントとして日々お客様の課題をデータをもって解決する仕事をしています。

前職ではむしろ落ちこぼれで、何でも屋でしたが、今は、このデータコンサルタントが天職だとすら思っています。

今回は、スペシャリストでなくても、むしろジェネラリストこそデータコンサルタントにぴったりだというお話を、私の経験をもとにお話したいと思います。


落ちこぼれの何でも屋時代

新卒で入社した前職の人材派遣業の会社には、約6年間在籍しました。「成長できそう」「いろいろな職種を経験できそう」「営業ってハードそうだし、経験しておくならファーストキャリアのうちに」という気持ちで選んだ会社です。

最初は、希望通りの営業部門に配属。自分でも情けないほど、成績が出ない。社内にも社外にも全く役に立っていない。つらい2年間でした。

新卒1年目、営業職のころ。

※写真(営業1年目or2年目)

その後、営業とは関係のない事業統括部門(他社では事業企画、経営企画などといわれる部門です)に異動しました。一見、会社のブレーン機能を担う花形部署への異動、のように見えますが、単なるジョブローテーションだったように思います。

私の役割は、派遣先企業と派遣スタッフ間の送客の最大化を図ること。送客の最大化には、派遣スタッフの登録を増やし、条件にあった仕事をスタッフに紹介し、必要な研修を行い…といった業務が発生し、それぞれを複数部署、複数プロジェクトで担当しています。当然各部署の役割によって、KPIも異なります。すると、各部門の利害も対立することがあります。たとえば、Aチームが目標としている行動量を最大化しようとすると、Bプロジェクトが追求している業務効率性が妨げられ、別チームの人的コストに悪影響を及ぼしてしまう、そんなことが起こります。そこを調整し、全体として最適化を図るのが私の仕事でした。

実際には、手動で報告用の資料フォーマットに前月実績をひたすら埋めていく作業に始まり、Microsoft AccessやExcelでの数字いじり、会議のファシリテーター、KPIの設計と評価、集計、分析、資料作成、説明などなど、すべて初めてのことばかり。同時に、全体としての最適化を図るためには、各部門のマネージャーや部長とのやりとり、説得のための根拠が必要なため、各部門を理解し、説得力の高いデータを提示しなければなりません。

やるべきことが多い一方で、優秀な周りの人たちと自分を比較し、何をやっても人並みにできない、自分はここにいるべきではない、と、自己肯定感がさがりっぱなしの毎日でした。

とはいえ、一つ一つこなすなかで、できることは増えてきましたが、相変わらず自分が大嫌い。自信などどこにも見つからなかったあるとき、また異動になったのです。

自分の得意を発見! データで人を動かす方法を学ぶ

異動したのは、データディレクショングループ。ざっくり言うと、全社のデータ活用を推進する部署です。

しかし、この部署への異動には前段がありました。事業統括部門でAccessやExcelでデータの集計をしていましたが、あるとき、当時から会社に導入されていたBIツール「Domo」の方が集計作業がやりやすいのではと気づきました。Domoは簡単にいうと、さまざまなデータベースにあるデータを入力・蓄積し、分析の設定をすると、加工して自動で見やすくしてくれるBIツールです。日々の状況確認のほか、意思決定のために広く使われています。

Domoを始めとするセルフサービス型BIツールは、非エンジニアも含めた社内のあらゆるユーザーが、自分でデータ集計・分析・結果の共有を行う、いわば「データの民主化」のための製品です。コーディングを必要とせず、ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作でデータを操ることができる。そんなツールに出会えたことで、少し前までExcelすら触ったことのなかった営業が、データに興味を持つことができたのだと感じています。

Domoをさわり始めると、社内のより多くのデータに触れるようになります。すると、このデータベースのデータを使ってもっと高度な分析ができると役立つのではないかと思うようになりました。

実は、苦手なことばかりのキャリアでしたが、データの加工や実行フローの構築は苦痛なく進めることができました。学生時代に学んでいた建築をつくるプロセス(現地踏査をして要件定義、全体設計、構造計算、詳細設計、実施設計、施工というプロセスです)とデータベースの加工は似ていると感じており、パズルを組み立てる感覚で楽しく進められたのです。

通常、データの加工は、「データはあるけど加工しなければ使えない。面倒…」とあまり好きではない人も多い作業です。周りの人が苦手なことが自分は苦なくできるということは、そこに自分の可能性があるのかもしれない!

ただ、データベースの操作と高度な分析には、ある程度のコーディングの知識が必要です。この楽しい作業をより深められるならと、データベースのデータを操作するための言語「SQL」などを独学しました。ただ、データディレクショングループに異動になる前だったので、周りに話すのはなんとなく恥ずかしくて、こっそり終業後や週末に進めました。

そうこうしているうちに、これまで業務としてやってきた、各部門のマネージャーを説得するための根拠作りや提案をDomoを使ってできるようになりました。Domoを使ってデータによるファクトを示すことで、自分が語らなくてもデータが語ってくれる。それによって自分が苦手だった「人を動かす」「説得する」ができるようになっていきました。

当時データディレクショングループにいた先輩が言っていました。

「データそのものをディレクションするのではなく、データによって組織をディレクションをする」

それをいつの間にか実践できるようになっていたわけです。面白い!と感じた私は、上司との面談で自ら志願し、データディレクショングループへ異動することになったのです。

器用貧乏な人こそが活躍できるデータディレクションの仕事

データディレクショングループには、データを操る専門家であるデータベースエンジニアや、分析のスペシャリストであるデータサイエンティストが多くいました。営業や事業の現場にいた自分は異色でした。ただ、その経験が大いに役立ちました。

どうしてもエンジニアの言葉は専門色が濃くて営業や事業の担当者には伝わりにくい。一方で、営業や事業の担当者の提案や要望がエンジニアに正しく伝わらなければ、先に進むことができない。そこで私には、エンジニアと営業の間をつなぎ、要件定義をしたり、プレゼンテーションや提案をしたり、関係者と折衝する「ディレクション」の役割が与えられました。いわば「データとビジネスの橋渡し」役であり、データを誰もが有効活用できるようにする「データの民主化」担当です。

私は事業を動かすプレイヤーとして一流ではない。数字のマネジメントも一流ではない。データを作り動かすエンジニアリングも一流ではない。しかし、ディレクションのポジションは(浅くてもいいけど)広く知っていることを求められる。何やっても30点みたいな人がいていいというポジションがあるんだ!

データディレクショングループの部長がこう言っていたのが印象に残っています。

「うちのチームの役割はイスタンブールだ! シルクロードの端っこ、ヨーロッパとアジアの境目、海と運河。いろんな言葉をしゃべる、いろんな文化がある中間地点にいる。そのなかで交通整理をする役割がある」

初めて居場所を見つけた気がしました。

データの民主化担当、DX推進の専門家として力試しをしてみたい

ただ、せっかく居場所を見つけた気がしたのにもかかわらず、これは大企業だから成り立つ仕事であり、外の世界で役に立つのだろうかと気になり始めたのです。私はデータディレクションの副業を始めました。担当顧客は大手総合商社、外資の消費材メーカー、スタートアップのファッションEC運営企業など、規模や業界はさまざまでした。

結局わかったのが、専門知識を持っていない人に伝わる説明をするのが苦手なエンジニア、そして、提案を受け入れてもらえずエンジニアと対立する事業側という構図は、どこにでもあるということ。また、リテラシーが不足しているがためにデータを活用できていない人や企業が多いこと。それゆえに、分かる人にデータが丸投げされ、データ担当者は疲弊し、本質的な生産活動ができていないこと。専門家側と事業側、データに関するリテラシーがある側とない側、そこを橋渡しする人材が求められていることがよくわかりました。

橋渡しをする人材は、いわば、データ民主化・DX推進の専門家。一企業のデータディレクション担当ではなく、データ民主化・DX推進の専門家として力を試してみたい。

「データ””ディレクションするのではなく、データ””人や組織をディレクションする」

まさにデータディレクション、データコンサルタントに求められるのがこの力です。その力を試すべく、次のステージに選んだのがアタラでした。

退職時の送別会にて部長、マネージャーと。コロナ禍だったため、チームの皆さんはZoomで集まってくれました。

データコンサルに求められるのは後で身につけられる専門知識よりもこれまでの経験

結果として今、アタラでは、データコンサルタントとして、組織のデータ活用のためのBIツール導入支援や、BIにとどまらないデータマネジメント全般支援として、データ活用トレーニング、システム導入にあたっての事前環境評価などを行っています。

これから先、データ活用、DX化はビジネス上は避けて通れません。DX人材の不足が叫ばれるなか、データコンサルタントに興味を持つ人も増えているのではないでしょうか。もしかすると、すでに所属先でDX推進を命じられて何から手をつけてよいか困っている人もいるかもしれません。

私の経験からお話すると、生データを自分で加工するようなExcelなどのツールよりも、DomoやTableau、Looker StudioのようなBIツールを触ってみるほうがよいと思います(DXというと、専門教育が必要な印象がありますが、私自身はBIツールを触って楽しいなと思っているうちに、データコンサルタントになっていたわけですから)。

そして、BIツールやそこで提示される結果と、自分の経験を掛け合わせる。自分の経験を因数分解して出てきたパーツとデータを組み合わせて解決の道を見つける。そして、お客様の組織や人を動かす。

ただ、DXの推進にはデータの加工や自分がもつ経験では補いきれないほどの、幅広いスキルセットが必要です。事業全体の理解、経営の理解、データエンジニアリングスキル、プロジェクトマネジメント力、デザインスキル、人を巻き込み動かす力、特定の事業領域の深い理解など、多岐にわたります。

とはいえ、全部が完璧にできる人などいません。まずは得意なこと・強みだと感じることに近いスキルを身に着けていくこと、苦手なことがあれば、そこを補う仲間と手を組むことが必要になります。

だからこそ、データコンサルタントに求められるのは、チャレンジ精神と好奇心を持って、学び続けること、そして、自分にはない強みを持つ仲間とタッグを組んで一緒にことにあたることです。

大変ありがたいことに、アタラに入社してからチームとともにいくつもお客様との事例を作ってくることができました。もともとデータの専門家ではないお客様に、データで組織や人を動かす経験をしていただく。その瞬間に立ち会えるところに、大きな達成感、やりがいを感じます。

そう感じられるのは、学ぶ環境と機会、強みを持ち寄って仲間とタッグを組むことができる環境と機会がアタラにあること、自分の経験や強みを生かして自由にお客様のためのコンサルティングができるアタラの文化も大きく関係していると思います。

まとめると、データコンサルタント、データディレクションには、特別な専門知識は必須ではありません。それよりも、これまでのさまざまな経験が大きな武器になります。これは学んで身につけられるものではありません。

その経験は、営業であっても、人事や総務での経験、広告運用でも、広告運用のレポート作成でも、かまいません。その経験を因数分解した結果とデータが掛け合わさるところに、大きな力が生まれます。

これまでの経験で身につけてきたスキルや性格の、なにかしらは必ず「アタラで唯一」になれます。

とはいえ、興味があるけれども自分の何が武器になるか、何が苦手で何が得意なのかわからないという人もいるでしょう。その場合は、転職に向けての面談ではなくカジュアルなキャリア相談という形でも、ぜひ一度お話できればと思います。私が人材派遣業の前職で培ったのは、人の話を聞いてその人の強み・弱み、何が楽しくて何が楽しくないかを因数分解する力。その経験を発揮させていただきたいと思います!

今はまだ、何者になれていなくてもいい。これまでの経験に+αの何かを身に着けて、DX人材としての成長をしたいという方、大歓迎です。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

アタラでは一緒に働くメンバーを募集しています