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Looker Studio入門編、Yahoo!広告 新自動入札運用ベストプラクティス:ナレッジハイライト2021年12月号

アタラ合同会社マーケティングコンサルティングチームの箕浦弘騎です。

最近スキーを始めました。まだ初級コースが滑れるようになったばかりですが、いつかカナダのウィスラーとか、夏も南半球に行ってでも滑りたいくらいです。

さて、今回は2021年11月に実施しました「アタラ道場」を振り返ります。


Looker Studio(Googleデータポータル)入門編

この回は私(箕浦)による、「Googleデータポータル入門編」についての講義でした。

たまたま前任から引き継いだ案件でGoogleデータポータルを使用していたことがきっかけで学習をはじめ、今回道場のテーマとして取り上げました。

広告のレポーティングは、Excelファイルのフォーマットで行うことが多いのですが、その場合どうしても期間(月別、週別、日別)、媒体等の粒度でシートを分ける必要があります。結果としてシート数が膨大になり、お客さんも運用者も使いづらい、見づらいレポートになりがちです。

Googleデータポータルは、期間フィルタで見たい期間を選択し、表・グラフ等で特定のキャンペーンをクリックして選択することで、それらに応じて表やグラフ等が変化するため、Excelファイルのフォーマットと比較して、レポートの構成がかなりスッキリします。

下記では、媒体は「Google」、キャンペーンは「SSC」を表内でクリックして選択している状態ですが、それに応じて画像上部の赤い四角で囲んだ部分の数値が変化します。2つの表内の各項目の数値と、画像上部のカードの数値が一致していることがお分かり頂けるかと思います。

選択した媒体、キャンペーンによって赤い四角で囲んだ部分に表示される数値が変化。

こうした特徴により、全体の構成としても下記のように「サマリ」「日別」「月別」程度のシンプルなページ構成でも、レポートとして十分機能するものとなります。

ページ:サマリ
ページ:日別

この回は入門編でしたので、Googleデータポータルへのアクセス方法からお話ししました。そして、あらかじめ用意した道場用のページのカード、表、グラフを一部空欄にしておき、それらを作成する手順についてお話ししました。

実際にGoogleデータポータルを使用する場合は、データソースの作成や管理についても作業が必要ですが、時間の関係で同回では割愛しました。次回はそのあたりからお話しする予定でして、余裕があればGoogleアナリティクスの数値をデータポータルに反映させるところまでお話しできればと考えています。


YDA 新自動入札運用ベストプラクティス

同回は外部師範として、ヤフー株式会社の酒向師範による、「YDA 新自動入札運用ベストプラクティス」についての講義でした。

酒向師範は、大学生の頃から今のWeb広告を語るうえでは外せない「アトリビューションモデル」の研究や、Googleアナリティクスによるアクセス解析を行い、その後ヤフー株式会社に新卒で入社。広告代理店向けの営業担当を経て、現在はプロダクトエバンジェリストとしてご活躍です。営業とエンジニアの間に立ち、板挟みになりつつも、社内エンジニアに現場の声を伝達することにより、日々Yahoo!広告の改良に努めていらっしゃるとのことです。

それでは講義の内容を振り返ります。

●新しい自動入札タイプが提供開始

2021年11月10日、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)にて、新たに下記3つの自動入札が追加されました。

・コンバージョン数の最大化
・クリック数の最大化
・動画再生数の最大化

それぞれの自動入札がどのようなものかについては、以下に記載していますので、是非参考にしてみてください。

●コンバージョン最適化の自動入札推奨利用条件

今回新しく追加された「コンバージョン数の最大化」と同様、コンバージョン最適化の自動入札として「コンバージョン単価の目標値」がありますが、それぞれ導入するにあたっての推奨利用条件が存在します。その条件は以下の通りです。

  • コンバージョン単価の目標値:広告グループ単位で過去30日以内にコンバージョン数が40件以上

  • コンバージョン数の最大化:キャンペーン単位で過去7日以内にコンバージョン数が50件(最低20件)以上

上記の「過去●●日以内」という箇所ですが、必ずその日数は広告を配信しなければいけないということではありません。例えば1日でコンバージョンが30件とれてしまえば、「コンバージョン単価の目標値」の推奨利用条件をクリアしたことになるため、当該自動入札を設定しても問題ないとのことです。

●上記の推奨利用条件を満たしていない場合の対処方法

これはどの広告媒体でも同様かと思いますが、不用意にキャンペーンや広告グループを分割せずに、なるべくそれらを統合した構成にすることで、自動入札の学習に必要なコンバージョン数の蓄積を図ります。

上記を実施しても尚、推奨利用条件を満たさない場合は、マイクロコンバージョンを設定することも有効です。酒向師範いわく、推奨利用条件を満たしていないキャンペーンや広告グループに対して無理やり自動入札を適用するよりも、マイクロコンバージョンを設定し、そちらで推奨利用条件を満たしたうえで、マイクロコンバージョンを最適化対象として自動入札を設定する方が、本コンバージョンに対する成果がよくなる傾向があるそうです。

自動入札は、アカウント内の情報とYahoo!に蓄積された情報をもとにして挙動するため、アカウント内の情報不足(推奨利用条件を満たさない)状態や、既存アカウントのターゲットごとの特徴とYahoo!に蓄積されたあらゆる業種、サービス全体の傾向が大きく異なる場合、期待したようなパフォーマンスに繋がりにくいそうです。

●コンバージョン最適化の自動入札のパフォーマンス評価の際の注意点

  1. マイクロコンバージョン最適化で自動入札を行い、本コンバージョンの実績が十分に蓄積後、本コンバージョン最適化に変更しても、そこから30日間程度は本コンバージョンに加え、マイクロコンバージョンの実績も学習材料になるため、挙動が不安定になる可能性があるとのことです。

  2. 「コンバージョン単価の目標値」の評価については、実装から7日後以降推奨とのことです。理由は、学習対象は過去30日間のコンバージョンですが、それをもとに目標とするコンバージョン単価に合わせにいくには7日間程度はかかるためだそうです。

  3. 「コンバージョン数の最大化」の評価については、当該自動入札導入の推奨利用条件を満たしている場合は、1日経過後の翌日以降が推奨とのことです。「コンバージョン数の最大化」の学習期間は短く、かなり早いタイミングで評価を行っても問題ないそうです。

    一方、「コンバージョン数の最大化」導入の推奨利用条件に満たない場合、推奨条件を満たすまで学習期間(クリック数の最大化)の挙動になります。この学習期間を利用してコンバージョン数の実績を蓄積し、その結果推奨利用条件を満たした段階で、「コンバージョン数の最大化」が開始するとのことです。

まとめ

もともと、広告を配信した成果をもっとスマートに表現できないか、そのためにはどんなツールを使えば良いのか、どうすれば効率よく習得できるのかと悩んでいました。そんな中で、社内のGoogleデータポータルに詳しい方にレクチャー頂き、トライ&エラーを重ねることで、習得できました。

アタラには各個人の興味や関心を力に変える環境と、それを支える仲間がいます。こちらの投稿をきっかけに、少しでも興味を持って頂けたら幸いです。

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