gluとGoogle データポータルで作成する案件一覧ダッシュボード
広告運用者がBIシステムを導入し、広告パフォーマンスを管理するニーズが高まってきている中、Google データポータル(旧:Googleデータスタジオ)はGoogle 広告を運用する上では相性がよく、無料ではじめられる利点もあり、注目が集まっています。
今回は、データ収集システムであるgluとGoogleデータポータルで作成できる、リーダー・マネージャー向けの案件一覧ダッシュボードをご紹介します。
クリエイティブ別実績レポートイメージ
早速ですが下図は、データポータルで作成した案件一覧ダッシュボードのサンプルです。
Google データポータルリンクで閲覧できます
レポート作成に必要な機能とグラフの種類
下記は、レポート作成に必要な機能とグラフの種類です。※テキスト部分をクリックすると、各機能の説明ページにリンクします。
● 期間設定
● 時系列グラフ
● テキスト
● 画像
● 表
● 条件付き書式
● グラフ インタラクション フィルタ
利用したデータソースとgluの機能
今回のダッシュボードを作成するにあたり使用したデータソースは、以下のスプレッドシートです。
メディア名・アカウント名などの項目名や、表示回数・クリック数などの指標は、広告管理画面からも確認できるため、APIを通して取得することが可能ですが、以下項目は広告管理画面では確認できないため、APIでは取得できない情報です。
● 部署・チーム
● 営業担当者
● 運用担当者
● 業界・業種
● 手数料・粗利
gluでは、上記情報をglu内でアカウント毎に設定することが可能です。そして、そのデータを広告数値と一緒にスプレッドシートなどに出力することで、ダッシュボードに表現することができます。gluの外部出力連携オプションを利用することで、Googleスプレッドシート上の広告データを自動で更新できるため、手動でのデータソース更新が不要です。
想定利用イメージ
本レポートは、広告代理店のリーダーやマネージャー以上の方が現在の広告運用リソースや売上・取引傾向を判断して最適化し、組織を拡大させるための意思決定スピードを早めるために、自チームや時部署、業種の案件状況をひと目で把握することを想定して作成しています。
gluからスプレットシートに昨日分までのデータを毎日出力するように設定しておくことで、最新のデータが即座に反映したダッシュボード環境を作る事が可能です。
プルダウンリストによるフィルタ
レポート上部にあるプルダウンリストにより、特定の部署や担当者のみのデータを表示することができます。例えば、自身が所属するチームまたは部署のみを表示させたり、任意の運用担当者のみのデータを表示させたりすることで、案件の状況が把握しやすくなります。
条件付き書式によるアラート
表内のCPA・ROAS・予算進捗には、条件付き書式を設定しています。そのため、目標CPAよりも実績CPAが上回った場合や、目標ROASよりも実績ROASが上回った場合や、予算進捗と理想進捗の差が4%以上開いた場合に、赤く色づくようにしています。これにより、想定外の進捗に気づきやすくなります。
ドリルアップ、ドリルダウンの活用
レポート中部にある表は、ドリルアップ・ドリルダウンができるように設定しています。そのため、業種 > 顧客名 > メディア > アカウント単位のデータが確認できます。特定の顧客名を選択した状態でドリルダウンをすることで、指定した案件のみのメディア別数値、アカウント別数値などが確認可能です。
使用コスト・粗利の確認
レポート左下にある円グラフでは、運用担当者別または業種別の使用コストをデフォルトで表示しています。担当者ごとまたは業種ごとに広告費の割合が視覚的に確認できます。また、グラフにカーソルを合わせるとグラフ右上に [オプションの指標] という選択項目が現れます。こちらを選択すると、使用コストまたは粗利のどちらをグラフに表示させるか選択できます。
日別数値・月別数値の確認
レポート右下にある時系列グラフでは、指定した期間の日別数値または当年の月別数値を表示しています。表にて任意の案件を選択することで、グラフ インタラクション フィルタにより、該当案件のデータのみが時系列グラフに表示されます。例えば、予算進捗が想定よりも遅れている案件がある場合、該当案件のみの時系列グラフを確認し、入札調整による最適化が行われているかを確認しやすくできます。
今回は、Yahoo!広告 ディスプレイ広告の例をご紹介しましたが、Google 広告やFacebook広告などの広告媒体でも同様のクリエイティブレポートを作成できます。
今回紹介したサンプル以外にも、キャンペーン別レポートなど定期的に利用するレポートを作成することで自動化、業務効率化が可能です。以下記事で紹介しているため、ご覧ください。
gluを利用することで、Googleスプレッドシートに広告データを自動で出力することが可能です。そのスプレッドシートをデータソースとして接続することで、Google データポータルで作成したレポートの自動更新が可能になります。今回紹介したサンプルや、よく利用する各種レポートなど定期的に利用するレポートを作成することで自動化、業務効率化が可能です。
レポート作成など自動化できる部分は自動化してしまい、本来注力していくべき多角的な分析や施策立案などに時間を割いていきましょう。
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